外国語専科やICT環境など 小学校の今後の在り方を検討 

就学前教育と小学校の緩やかな接続などが提案された
就学前教育と小学校の緩やかな接続などが提案された

東京都は9月21日、今年2回目となる「小学校教育の現状と今後の在り方検討委員会」を開催した。就学前教育との接続や、外国語の専科教員配置、ICT環境の整備などについて検討した。

第1回では、▽就学前教育と小学校教育の接続の問題▽小学校教育の現状▽小学校教員の勤務実態と働き方改革――について意見が交わされた。第2回では、それらの意見を確認した上で、8月24日に行われた総合教育会議での議論なども踏まえて、小学校教育の現状と課題について話し合った。

第2回の論点としては、①5歳児の発達状況等を踏まえた就学前教育と小学校教育の連携②専科指導教員の在り方③ICT環境などの整備――が挙げられた。

①では、5歳児の読み書き能力について、昭和63年では71文字程度が「読める」が77.0%、「書ける」が59.7%であったのに対して、平成17年には「読める」が85.7%、「書ける」が66.1%と、いずれも大幅に向上しているというデータや、参考として欧米各国の義務教育の開始年齢やイギリスと日本の算数カリキュラムの比較などが資料として示された。

これに対して委員からは、「知的環境や保護者の意識が変化している。幼稚園や保育園で文字や数の指導を謳っているところも多い」「集団生活やコミュニケーション能力では、逆の結果になるのではないか」などの指摘が出た。4~5歳と小学1年生との「なめらかな接続の在り方」が検討すべき課題として挙げられた。

②では、すでに専科教員の配置が進んでいる音楽や図工に加え、次期学習指導要領で教科化される外国語についても、専科教員の配置を行うべきかが議論された。会議に同席した中井敬三都教育長は、「英語を教職課程で学んでいない多くの教員にとって、英語への不慣れやALTとの調整は負担になっている。質の確保の観点からも、専科化を進めるべきであると考えている」と発言した。

③では、東京都は全国平均に比べると電子黒板やLANの整備率が進んでいるものの、「学校や自治体によって温度差があるのではないか」と委員からは懸念が上がった。また、中井教育長はタブレット端末の導入に関して、「学習効果を高めるには1人1台が必須ではないか。反復学習や反転学習などで効果が高い」と言及した。予算の確保やどのような学習を行うのかなどは、今後の検討課題とされた。

【訂正】平成17年の「読める」が「66.1%」とあるのは、「85.7%」の誤りでした。(2017.9.26)