「どうせ無理」と4割申し込まず 保育施設利用調査

申し込みを行わなかった理由
申し込みを行わなかった理由

㈱野村総合研究所はこのほど、保育施設等の利用に関する調査結果を公表した。今年4月からの保育施設利用希望がかなわなかった子供の割合は、母親が就労の場合5.0%、母親が非就労の場合24.8%だった。また、利用希望がありながら申し込みをしなかった人の4割が、「どうせ無理だろうと諦めた」と回答していた。

同調査は今年の7月5~6日、全国の未就学児がいる女性3708人を対象にインターネットで実施した。

調査結果と、地域別・年齢別人口推計や、女性の就労率などを基に、同研究所が推計した「今年4月に保育施設に入園できなかった子供」の数は、全国で約34万6千人。9月に厚労省が発表した待機児童数2万6081人の、およそ13倍の人数となる。この数値の差は、厚労省調査の結果が、入園を希望しながら申し込みをしていない潜在的な人数を含んでいない点なども関係しているが、国が想定するよりもはるかに多くの子供たちが、保育施設を利用できていない実態が明らかになった。

保育施設利用の希望がかなわなかった理由は、「申し込みを行ったいずれの保育施設等にも入園できなかった」(42.5%)が最多。さらに、そう回答した人の約7割は、3カ所以上の保育施設に申し込みをしていた。次いで多かったのが「そもそも申し込みを行わなかった」(40.2%)。利用を希望しているにもかかわらず申し込まなかった理由として、「申し込んでもどうせ無理であろうと諦めた」という趣旨の回答が4割を占めた。

同研究所はこうした結果を受け、「利用者側と供給側の認識に開きがある限り、待機児童問題の終息は困難。今後整備すべき保育の受け皿の量を、女性に期待する労働力量から導き議論する必要がある」と指摘している。