日本STEM学会が設立シンポ 新指導要領を見据え

STEM教育の役割と研究課題が議論された
STEM教育の役割と研究課題が議論された

日本STEM学会の発足に伴う設立記念シンポジウムが10月11日、東京都台東区の国立科学博物館で開催された。新学習指導要領でのプログラミング教育必修化などを見据え、STEM教育への期待や同学会の役割について、講演やパネルディスカッションが行われた。

シンポジウムのテーマは「日本のSTEM教育のあり方を考える―新学習指導要領の方向性を踏まえて―」で、研究者や教育関係者ら、約150人が参加した。

第1部は基調講演として、安西祐一郎日本学術振興会理事長・同学会顧問、赤堀侃司ICT CONNECT21会長・同学会顧問、安藤安紀同博物館副館長が登壇した。

安西顧問は高大接続改革や日本の科学技術政策に触れながら、「10年後、20年後の社会で今の子供たちが生きていく中、多様なチャンスを生かし、人生を自ら選べるような土台をつくるのが大事だ」と話した。

またSTEM教育の要素として、①現実の対象に関心と疑問を持ち、対象の構造と機能を理解し、自ら問題を設定し、解決に挑戦する②論旨明確に思考し、まとめ、相手の立場を考慮しながら表現する③複雑、あいまい、観測困難な対象の構造と機能を理解する④問題を正しく設定し、それを解決するために努力する⑤①から④を楽しむ――を挙げた。

赤堀顧問は「プログラミングとSTEM教育は共通点が多い」と指摘し、デザインやコミュニケーション、チームワーク、デバッグなどの活動を通して、身近な問題の解決に取り組む学習が求められるとした。

安藤副館長は、博物館の豊富なコレクションを活用した教育活動について説明しながら、「博物館は学ぶきっかけを提供している。博物館を活用したSTEM教育の展開も、同学会の研究テーマとしてほしい」と要望した。

第2部では「これからのSTEM教育」をテーマにパネルディスカッションが行われ、同学会が取り組むべき研究課題について話し合われた。

小学校のプログラミング教育必修化に関して、各教科の中でどのように結び付けるべきか、地域でのSTEM教育の場づくりや学校への支援などが、今後の同学会での研究課題として挙げられた。

また、「研究者や教員だけでなく、子供や保護者も参加してもらい、一緒に考えられる学会にしたい」という発言もあった。

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