離島の高校がクラウドファンディング 部活遠征費に

離島の学校の課題解決に、生徒自ら取り組んだ(クラウドファンディングのサイトから)
離島の学校の課題解決に、生徒自ら取り組んだ(クラウドファンディングのサイトから)

北海道奥尻高校(俵谷俊彦校長、生徒数39人)は11月に入り、クラウドファンディングを活用し、部活動の遠征費を調達する取り組みを始めた。離島にある同校では、他校との練習試合の遠征費などが大きな負担になっている。この問題を解決すべく、生徒主導でプロジェクトを立ち上げた。支援者への返礼品には、生徒がデザインしたオリジナルTシャツが贈られる。

同校は人口約2800人の奥尻島にある唯一の高校で、部活動は野球部、卓球部、バレーボール部、吹奏楽部、ボランティア局がある。例えば、野球部が練習試合に行くと、船などの移動費だけで1回あたり1人1万6千円以上かかる。同校の試算によると、都市部の高校と1日練習試合をした場合、宿泊費や食費などを含めた費用は、都市郊外の高校とは約1万6千円、都市部の高校とは約2万円もの差が出る。

そこで、この問題を解決したいと同校生徒が立ち上がり、同島で活動する(一社)イクシュンシリ・デザインの干場洋介代表に相談。同団体では生徒が起業家マインドを身に付ける機会になると捉え、全面的にサポートした。

募集期間は11月1日から12月14日まで。目標額は120万円で、すでに9割近い資金が集まっている(11月6日現在)。支援者には来年2月に、お礼の手紙や生徒がデザインしたオリジナルTシャツが贈られる。このTシャツは今後、島内外でも販売し、その販売利益を遠征費などに充てるなどし、継続的な活動につなげる。

プロジェクトを主導した生徒らは、「本校最大の課題を聞いたとき、心を動かされた。この課題解決のために自分がどこまで通用するのか、試してみたい」「この取り組みでマーケティングの一部を体験し、学校や地域、ひいては大勢の人たちに貢献できるようになりたい」と語った。

同校は平成28年度から町立に移管し、同島の課題を探求・調査し、奥尻町長などに向けてプレゼンテーションする「奥尻パブリシティ本部」や、道内で唯一のスクーバダイビングの授業など、同島の自然や産業を活かした特色あるカリキュラムを実施している。29年度入学生からは、島留学制度を開始。全国から生徒を募集している。