無関心層に届く実践例など 多様な運動促進策を報告

健康スポーツ部会の第2回会合
健康スポーツ部会の第2回会合

スポーツ庁のスポーツ審議会健康スポーツ部会は11月27日、第2回会合を文科省で開いた。スポーツと健康の関係を踏まえた、各自治体の多様な運動促進策などが報告された。

筑波大学大学院の久野譜也教授は、日常生活で歩数が少ない高齢者ほど高医療費がかかっている点や、運動に無関心な人ほど運動の意義を知るための情報にアクセスしないなどの問題を指摘した。

これらの課題を克服するには、運動無関心層に届く情報内容と機会の工夫、効果的な官民連携の取り組みが必要だと強調。具体的実践として、新潟県見附市の事例を挙げた。

同市では、官民協働で「健幸アンバサダー」を育成し、活躍する機会を創出した。同アンバサダーは運動指導員や保健師などが担い、専門性を生かしたきめ細やかな健康相談や、情報提供を地域住民に行っている。

自ら情報を得ようとしない運動無関心者にもスポーツへの意欲を持ってもらえるよう、地域のあらゆる場所での啓発や相談を実施。対象者の個々の健康やニーズに応じた運動提案を実現させているとした。

静岡県三島市の豊岡武士市長は、エビデンスを重視し、地域ぐるみで健康市民を育てる取り組みを報告した。

運動を習慣化できるように、体験者の活動やスポーツの結果を広報などで周知するプログラムを開発。

ウォーキングなどの多様な運動成果を自己申告して、マイレージを蓄積する活動も仕掛ける。貯まったマイレージの利用先には、市内の学校PTAへの寄付なども設定し、成果を地域貢献へとつなげることも考慮した。

委員からは「中学生の運動部活動の所属率が約6割あるのに、世代を経るごとに運動無関心層が増える背景を知る必要がある。児童生徒が運動に長く親しみたいと感じる機会が、得られていないかも知れない」「公園の利用ルールが厳密すぎる。これが子供たちが自由に遊び体を動かす楽しさを奪っている可能性がある」などの意見が出た。

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