8割が「地毛確認」 大阪府立高の頭髪指導実態調査

大阪府教育庁は12月1日、同府立高校を対象に行った「頭髪指導に関するアンケート」の調査結果をホームページで公表した。回答した全日制137校のうち8割に当たる109校は、生まれつき髪が茶色などの生徒に対して入学時に届け出るよう求めていた。

その109校のうち、74校では口頭で申告させ、35校では書類などを提出させていた。

染色や脱色については、約9割に当たる127校が、校則や指導方針のいずれかに禁止の規定を設けていた。一方で、回答したどの学校でも、校則や指導方針に「髪の毛の色は黒に限る」という趣旨の記載はなかった。

過去3年間の指導で、生まれつきの髪の色を変えさせた例はなかった。一方で、約5割に当たる66校が髪を生まれつきの色に戻させていた。頭髪指導違反による出席停止の事例はなかった。

生まれつき茶色い髪なのに学校から黒染めを強要されたなどとして、府立高の女子生徒が府に損害賠償を求める訴訟を起こしたことを受け、同庁は11月13日から全府立高にアンケートを実施した。定時制・通信制でも実施されたが、回答した17校の校則や指導方針には頭髪指導に関する記載がなく、すべての質問事項で該当がなかった。

同庁は調査結果を受け、頭髪指導についての見解を表明。

「報告の中には、不適切と思われる校則や指導方針は見られなかった。頭髪指導は、生徒が規律ある生活を送り、希望する進路の実現を図るためにも学校にとって必要な指導である。しかし、その指導をどのレベルまで求めるかは、各学校の状況によるものであるため、校長の責任において、各学校にふさわしい校則や指導方針を定めるべきものである」と述べた。

そして、「一方で、頭髪指導にかかわっては、生徒や保護者の中にもさまざまな意見や要望があるため、学校は常に生徒や保護者に対して、指導についての丁寧な説明を行い、理解を求める姿勢を保つことが重要」ともした。

頭髪違反に対する指導については、「今回の報告において行き過ぎた指導の実態は見受けられなかった」としつつ、「ただし、今後、これらの指導を行う際には、①出来る限りこういった指導に至らないよう、生徒・保護者と十分に対話をしながら指導を進めること②生徒・保護者に対し事前に丁寧な説明を行い、理解を得るように努めること。③受けなかった授業については、課題や補講などにより学習内容を補うこと――を、改めて学校に対して指導していく」と説明。

地毛が黒くない生徒への対応については、「地毛の確認については、『生徒や保護者の納得感』という観点に基づき、各学校において検討されるべきもの」とした。

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