ユネスコスクール全国大会が開催 教員ら900人が参加

講演するザビーネユネスコ本部教育局ユネスコスクール担当課長
講演するザビーネユネスコ本部教育局ユネスコスクール担当課長

文科省・日本ユネスコ国内委員会が主催する「第9回ユネスコスクール全国大会・持続可能な開発のための教育(ESD)研究大会」が12月2日、福岡県大牟田市の大牟田文化会館で開催された。「我が国を最先端の持続可能な社会に―ESDのゴールを目指して―」を全体テーマに、国内大会としては過去最大となる約900人の教員、研究者、関連団体らが集まり、ESD教育の実践に関する講演やワークショップ、パネルディスカッションが行われた。

開会式では、同市立大正小学校6年生の児童が、同市の魅力やESDの取り組みを方言で歌った合唱を披露し、参加者を歓迎した。

宮川典子文科大臣政務官は「私も前職は中高の英語の教員。私の教師生活を振り返ると、子供たちに興味や好奇心を持たせ続けることの大変さ、そしてそれを開発することの難しさは非常に強く感じている。ESDでも、子供が興味や好奇心を持ち続け、チャレンジしていくのが重要だ。ユネスコスクールに加盟し、カリキュラムやマネジメントの開発に取り組んでいる先生方には、心から敬意を表したい」とあいさつした。

安西祐一郎日本ユネスコ国内委員会会長は「一昨年、持続可能な開発目標(SDGs)が国連で公表され、国内外で一層注目されるようになっている。4番目の教育は、SDGsの根幹となる重要な目標だ。ユネスコ国内委員会では、今年9月に学校に先生方に向けてメッセージを出した。新しい学習指導要領の内容を踏まえて、ESDをさらに進められるような内容を含んでいるので、ぜひ参考にしてほしい」と話した。

同市の中尾昌弘市長は「平成24年に全ての市立小・中・特別支援学校がユネスコスクールに加盟を果たした。大牟田は『ユネスコスクールのまち』として、全市を挙げてESDの取り組みを進めている。本市の取り組みが少しでも参考となり、全国大会が有意義なものになるよう願っている」と祝辞を述べた。

今後のESD施策の推進について、同省の池原充洋文部科学戦略官から解説があった。新学習指導要領でも、持続可能な社会の担い手をつくる教育であるESDが盛り込まれるなど、国として取り組みを推進していく方針が示された。

特別講演では、ユネスコ本部教育局ユネスコスクール担当課長のザビーネ・デツェル氏が登壇した。ザビーネ氏は国際的なユネスコスクールの動向について説明。特にSDG4の「教育」のうち、4.7でユネスコスクールについて言及されていると強調。

「ユネスコスクールには、▽知ること▽試すこと▽人間として生きること▽共に生きること――を学ぶ役割と、持続可能な目標達成に向けた貢献が期待されている」と話した。

また、「ユネスコスクールでは、ホールスクールアプローチを採っている。1人や2人の先生が奮闘するような状況は良くない。学校全体で関わっていくのが重要だ」と指摘した。

午後のプログラムでは、ワークショップを含む10の分科会と、パネルディスカッション、ESD大賞受賞校の表彰などが行われた。