日本に元気をくれる研究者 科学技術分野11人を選定

オートウエアを用いたオープンイノベーション
オートウエアを用いたオープンイノベーション

科学技術・学術制作研究所はこのほど、科学技術イノベーションの発展に顕著な貢献をした研究者を「ナイスステップな研究者2017」として選定したと発表した。完全自動運転システムの基本ソフト(OS)「オートウエア」を開発した、30代の加藤真平東京大学大学院准教授や、同じく30代で、地球規模の水資源モデルを開発した国際応用システム分析研究所(IIASA)の和田義英氏ら、今後の活躍が期待される若手研究者11人が選ばれた。

同研究所では平成17年から、優れた研究成果を挙げたり、国内外において積極的な研究活動を展開する研究者を毎年選定している。29年の選定においては、最近の活躍が注目される候補者約480人の中から、研究成果の実社会への還元や今後の活躍の広がりなども勘案し、最終的に11人を決定した。

加藤真平東京大学大学院准教授は、後に続く技術者や研究者が自動運転の開発に参入しやすくするために「オートウエア」をオープンソースとして公開。「オートウエア」をベースに、目的に応じた完全自動運転システムの構築を可能にした。現在では、車両とインターネットの接続やタブレット端末からの操作、仮想現実(VR)の活用なども実現しており、今後の自動運転のさらなる発展への寄与も期待されている。

IIASAの和田義英水資源プログラム・プログラム長代理が開発した水循環水資源モデルは、人間の生活に利用できる水資源量のみならず、地下水盆や井戸の水位、地下水汲み上げ量や耕地面積、工業活動など水利用に係るデータを地球規模で収集・統合し、分析することを可能とした。29年にはNASAに所属し、衛星を使った水資源の計測研究も推進。こうした研究はSDGs(持続可能な開発目標)の達成につながるものとしても注目されている。

このほか、開発途上国の沿岸域防災研究を推進する髙木泰士東京工業大学准教授、再生医療に大きな貢献を果たした三浦恭子熊本大学大学院准教授らが選定された。

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