課題は学校の重い事務負担 高校生への修学支援で調査

高校生等への修学支援に関する協力者会議(第7回)
高校生等への修学支援に関する協力者会議(第7回)

文科省の「高校生等への修学支援に関する協力者会議」は12月11日、第7回会合を省内で開いた。公立高校と私立高校の教育費負担の格差是正を目指した平成25年の制度改正以降、実際にどのような形でどの程度の改善をもたらしたのかを調査した「修学支援に関する調査研究」の中間報告が行われ、高校が感じている事務負担の大きさなど、現行制度における新たな課題も指摘された。

今回報告されたのは、①国公私立3422校(特別支援学校2校を含む)を対象とした修学支援制度(就学支援金・奨学給付金)の利用状況や周知方法に関するアンケート調査②新制度導入後の教育費負担に関する保護者調査――の概要。①では就学支援金・奨学給付金の支給がもたらした効果として、9割の高校が「生徒の家計の負担軽減」を、4割が「経済的理由による高校中退・長期欠席の予防・減少」を挙げた。「経済的理由による――」は国が実施した調査でも同様に高い割合を示しており、国のマクロデータの傾向を裏付けた結果となった。

一方、修学支援制度への不満で最も多かったのは「高校の事務負担の大きさ」で、就学支援金に関しては全校種の9割以上、奨学給付金でも4分の3が問題と考えていた。就学支援金については、生徒に申し込み書類を提出させる努力を行っている学校ほど負担感が大きい傾向がみられ、この受け皿となる対応を考える必要があるとした。また、保護者や対象者に「制度が分かりにくい」「必要な情報が届いていない」といった指摘も多く、事務負担を含め現制度の大きな課題だと指摘した。

②では、「中所得(世帯年収300万円以上600万円未満)、子供が2人の世帯において、新制度の下、長子が私立高校に入学した場合」に負担感が減るという分析結果が出された。高校教育費の負担に関する政策への賛否など、その他の分析は今後進めるとした。

会議後半はこれまでの論点について議論の整理を進めた。就学支援金については、事務負担の軽減に向け、委員から「ソーシャルワーカーの増員など、国公立だけでなく私立高校の支援体制も手厚くすべき」「入学時の増額を検討してほしい」といった意見が出された。

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