学習評価の現状と課題を報告 評定による序列からの脱却を

児童生徒の学習評価に関するワーキンググループの第2回会合
児童生徒の学習評価に関するワーキンググループの第2回会合

中教審の児童生徒の学習評価に関するワーキンググループは12月11日、第2回会合を文科省内で開いた。委員からは学習評価の現状と課題、小・中学校の評価の実践に基づく報告があった。

横浜国立大学名誉教授の高木展郎委員は、学習評価の現状と課題を話した。子供や保護者の学習評価の捉え方が相対的評価だけへの意識が強く、評価イコール序列という思い込みがあると指摘。評価が授業内容や学習進度の妥当性を検証し授業改善に生かすものである、という捉え方についてもいまだ乏しい点などを問題視した。

小学校の評価に関する課題として、個々の児童の学びの蓄積を見取る点、さらには評価を適切に行うための時間確保などを挙げた。中学校の課題については、高校入試の資料として重んじられる評定に言及。評定による序列だけに意識を奪われず、目標に準拠した評価への理解と推進が大事などと訴えた。

横浜市立白幡小学校長の関谷道代委員は、現在の小学校の評価の課題点として、①複数の指導者による評価②配慮が必要な児童への評価③主体的に学習に取り組む態度の評価――などを挙げた。その上で、今後は言語能力や問題発見・解決能力など、学習の基盤になる汎用的能力を段階的に評価する系統的なカリキュラム作成の必要性について言及、そのためには学外の力の活用と充実も重要であるとし、学外人材との評価に関する情報共有の意義も強調した。

山口県光市立浅江中学校長の伊藤幸子委員は、評価の在り方と教職員の働き方改革を関連づけながら問題提起。評価の充実は教師の負担増という状況を生むという点を踏まえなくてはならない点を指摘し、本来の業務に集中できる働き方改革が必要だと述べた。合わせて評価の精度を高めるための教員数増を要望するとともに、学校現場の実態に即した効率的で現実的な評価の推進を求めた。

関連記事