幼児理解に基づいた評価検討会 指導要録など議論開始

「幼児理解に基づいた評価に関する検討会」の初会合
「幼児理解に基づいた評価に関する検討会」の初会合

文科省の「幼児理解に基づいた評価に関する検討会」は12月13日、初会合を同省で開いた。座長には白梅学園大学大学院の無藤隆特任教授が選ばれた。委員らは「指導要録」をめぐり、幼児期に相応しい評価のあり方について意見を出し合った。文科省は2018年1月をめどに一定の方向性を示したいとしている。

新幼稚園教育要領では、幼児の発達状況を小学校の教員が参考にできるよう、日々の実践を写真や動画で蓄積するなどして、幼児理解に基づいた評価の実施を求めている。

同検討会は、新しい幼稚園教育要領や特別支援学校幼稚部教育要領のもとで、教諭らが指導を改善していく方策を検討するために設置。無藤座長はじめ、美晴幼稚園(札幌市)の東重満園長、福井大学大学院教育学研究科の遠藤貴広准教授、大阪総合保育大学児童保育学部の大方美香教授らが委員として出席した。

無藤座長は「評価が保育の改善・見直しにつながる」と強調。東京都文京区立第一幼稚園の桶田ゆかり園長は評価に際して、「園長の力量が問われてくる」と述べた。

幼稚園の教諭らは「指導要録」で、健康・人間関係・環境・言葉・表現の5領域で、幼児が発達する姿の記録も求められている。

副座長を務めた國學院大學人間開発学部子ども支援学科の神長美津子教授は、指導要録について、「教育・保育の質を高めるため書かれるものだ。次の指導者へのメッセージでもある」と述べた。

東京大学大学院教育学研究科の藤江康彦准教授や、埼玉県草加市教委子ども教育連携推進室の嶋田弘之室長は、「幼小連携」を念頭に置いた上で、子供がどのような教育を受けたのか、幼稚園による評価を通じて小学校の教員が把握することが重要との認識を示した。

一方、秋田県教育庁幼保推進課の北條保副主幹は「指導と評価の一体化には、まだまだ課題が多い。教諭の多忙化が進んでいて、記録をとる時間もない」と、要録の作成が負担になっている現状を報告。これを受け、無藤座長は「先生たちの負担も考えなければならない」と述べた。

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