無戸籍児の就学状況 教委の就学支援は半数に過ぎず

文科省は12月19日、法務省が把握している無戸籍の学齢児童生徒の就学状況に関する調査結果を公表した。就学手続きや戸籍記載などの支援を教委から受けた児童生徒の割合は、半数に過ぎなかった。無戸籍の子供を早期に把握し、適切な支援を行えるよう、学校などの関係機関の連携が課題となっている。

同調査では、無戸籍の児童生徒は201人全員が就学していたが、そのうち、欠席が目立つのは6人、不登校状態となっているのは3人いた。また、4人の児童生徒に、半月から5年4カ月の未就学期間があった。

教委による就学や戸籍記載に向けた支援が行われた児童生徒の割合は50.2%だった。教委が行った支援策には、就学に向けた各種手続きをはじめ、就学中のスクールソーシャルワーカーとの面談の設定、法務局などと連携した戸籍記載への働きかけなどが挙げられた。

関係機関との間で、戸籍や住民基本台帳に記録のない学齢児童生徒に関する情報共有のためのルールを決めている教委は、22.7%にとどまった。

親が出生を届け出ないなどによって、戸籍に記載がない無戸籍児は、身元の証明ができないために、社会生活上の不利益を被る恐れがある。無戸籍であっても、学齢児童生徒の保護者には就学義務があるが、無戸籍児は就学できないと保護者が誤解している場合や、家庭内暴力などの困難な状況によって就学の妨げになっている場合がある。

文科省では教委に対し、無戸籍児に関する関係機関との連携体制をあらかじめ構築し、就学や戸籍記載に向けた支援や、生活面・学習面でのサポートを求めている。