高校生を防災のリーダーに 高知県が津波サミット開催

グループ討論で防災の取り組みを発表する高校生
グループ討論で防災の取り組みを発表する高校生

高知県はこのほど、県内の高校生を対象とした「高校生津波サミット」を、同県立大学と同県立高知追手前高校を会場に開催した。県内の高校、特別支援学校53校の代表生徒が参加し、グループ討議や東日本大震災の被災者による講演などを通して、高校生が防災への意識を高め、リーダーとして地域で活躍できるよう、どのような取り組みができるのか話し合った。

高校生や一般参加者ら470人が参加。「世界津波の日」の提唱者である二階俊博自民党幹事長や、小此木八郎国土強靱化担当大臣らも出席。安倍晋三首相からビデオメッセージが贈られた。

グループ討議では「犠牲者0を目指して、高校生として私たちにできること」をテーマに、グループごとに実践校による取り組みの発表と、意見交換が行われた。

講演では、長崎大学の学生の狐鼻若菜さんが登壇。狐鼻さんは当時、岩手県釜石市立釜石東中学校3年生で、東日本大震災の津波を体験した。講演では、「私が防災を伝える理由―東日本大震災 被災体験の伝承」というテーマで、避難先の福岡県で、被災した経験が話せなかったつらさなどを語った。

全体協議では、実践校から来年度に向けた決意表明が行われた。各校からは、防災パンフレットの作成・配布を通じた県民の防災意識向上や、視覚障害者(災害弱者)の理解啓発などの取り組み目標が示された。

参加者を代表してあいさつした県立高知追手前高校2年生の大石真由さんは「私たちの行動の積み重ねが、災害という苦難を、周りの人と協力しながら、希望が持てる未来へと変えられる、高知県の地域の力になれるはず」とスピーチした。

同サミットは、昨年に同県黒潮町で開催された「『世界津波の日』高校生サミットin黒潮」で採択された「黒潮宣言」に基づき、開催された。同サミット以外にも、東日本大震災の被災地訪問や、「『世界津波の日』2017高校生島サミットin沖縄」への参加などを行っているほか、県内の各学校では、高校生が中心となり、地域や学校の実態に応じた防災に取り組んでいる。同県は来年度以降も、同サミットを開催する方針。

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