文科省の18年度予算案 文教関係4兆405億円に

政府は12月22日、2018年度予算案を閣議決定した。文科省は5兆3093億円となった。このうち文教関係は、今年度より23億円少ない4兆405億円だったものの、子ども・子育て支援新制度への移行分を含めると19億円増の4兆447億円となる。18年度の教職員定数は、小学校英語教育を行う専科指導教員1000人を含め1595人の純増となった。子育て世帯の負担軽減策や給付型奨学金制度の費用が増額となったほか、部活動指導員など外部人材の拡充に予算が計上された。

公立小・中学校教職員の義務教育費国庫負担金は、教員若返りに伴う給与減や定数の自然減で、今年度より20億円少ない1兆5228億円となった。

基礎定数は、自然減などで241人が減る一方、通級指導に505人、日本語指導に58人、初任者研修に63人を充てるため、385人の純増となる。加配定数の改善は1210人となった。この結果、教職員定数は1595人の純増となった。

加配定数では、新学習指導要領の円滑な実施と、学校の働き方改革へ向け、小学校英語教育を行う専科指導教員に1000人、中学校における生徒指導体制の強化に必要な教員に50人、共同学校事務体制の強化に必要な事務職員に40人を充てる。

また、複雑化する教育課題に対応するため、いじめ・不登校の未然防止や早期対応の強化に50人、貧困などに起因する学力課題の解消に50人、「チーム学校」実現に向けた指導体制の基盤整備に20人、統合校・小規模校への支援に50人を充てる。

定数改善とは別に、専門スタッフ・外部人材の拡充を目的とした予算が7億円増額され、122億円で組まれた。複雑化する教育課題に対応するため、スクールカウンセラーやスクールソーシャルワーカーの配置を増やす。教員支援スタッフや中学校における部活動指導員の配置を進める。

安倍晋三政権の看板政策である「人づくり革命」にも重点配分する。幼児教育無償化へ向けて保育料を軽減するため、子ども・子育て支援新制度への移行分を含め21億円増額した。さらに、高校生の修学支援で36億円、大学生らが利用する給付型奨学金制度で108億円、大学授業料減免の充実で45億円と、それぞれ増額した。卓越大学院プログラムに新たに56億円を計上し、リーダーシップを発揮できる博士人材を育成する大学も支援する。

新指導要領や新たな教科の実施に向けても予算が配分された。新指導要領の移行期間中、指導内容が追加される算数・数学、理科の補助教材を作成・配布する事業に新たに1.5億円の予算がつく。小学校で18年度から始まる道徳教育の充実には、今年度16億円増の35億円で組まれた。

いじめ・不登校への対応としては、今年度3億円増の64億円。SNSを活用した相談体制の構築に向け、新たに0.5億円が確保された。SNS対策は今年度補正予算案でも2億円計上された。

このほか、教員の資質向上を視野に入れた教員免許管理システムの調査研究に新たに0.2億円。学校現場の業務適正化を進めるため、支援システムの導入促進として新規に3億円。高大接続改革の推進には58億円。

特別支援教育では、切れ目ない支援体制の構築などとして、今年度2億円増の24億円。学校卒業後における障害者の学びを支援する事業に、新規で1億円が計上された。