いじめ対策の好例や教訓45事例を収載 事例集を検討

事例集について検討した「いじめ防止対策協議会」会合
事例集について検討した「いじめ防止対策協議会」会合

いじめ防止対策協議会は12月25日、今年度2回目となる会合を文科省内で開いた。いじめに適切に対処した好例や、今後の教訓となる事例など、45のケースを収載した「いじめ対策に係る事例集(案)」について検討した。今年度中の取りまとめを目指しながら、引き続き検討を重ねる。

事例集には、①いじめの定義や認知②学校のいじめ対策基本方針③いじめ対策の組織④いじめの未然防止に関する取り組み⑤いじめの早期発見⑥いじめへの対処⑦いじめの重大事態――に当てはまる37項目45事例を収載。好事例や参考事例だけにとどまらず、学校のいじめ対策が適切に機能しなかったなどの事例も含めて扱っている。

それぞれの事例の概要と、学校や教師が取った対応について、国の方針やガイドラインと照らし合わせながら、検証や改善策の検討などについて解説した。

①では、いじめの定義に該当するか不明確なものであっても、適切に学校が対応した事例や、いじめとして認知はするが、「いじめ」という言葉を使わずに指導した対処例などを扱った。

②では、実際の公立中学校で運用されているいじめ防止基本方針や、その内容を保護者・生徒向けに説明したパンフレットの例、PTA総会や学校運営協議会でいじめの対処方針や情報共有を図る取り組みなどを載せた。

③では、校長の判断によっていじめ事案の結果が左右された例や、いじめに発展していたかもしれないヒヤリ・ハット事例を扱った。

④では、児童生徒が主体となったいじめ防止活動や、いじめをテーマにした道徳教育の授業などを掲載した。

⑤では、自治体ごとに実施しているいじめ調査をより効果的にするためのアンケート改善例や、いじめの通報相談窓口の運用例、スクールカウンセラー・スクールソーシャルワーカーなどとの連携策などを収載した。

⑥では、いじめの効果的な情報共有や教委の対応、いじめ加害者への指導、発達上の課題を抱える児童生徒が関係するいじめへの対処、インターネット上のいじめへの対応などの事例を扱った。

⑦では、いじめの重大事態として、詳細な調査をしないまま、いじめに該当しないと判断したケースや、初動調査が不十分であったために事実解明が困難になった事例などを掲載した。

委員からは、▽発達障害を抱える児童生徒が関わるいじめ▽インターネット上のいじめ▽特別支援学校の事例▽加害児童性生徒の保護者への対応▽私立校や国立大学の附属校の事例――なども盛り込むよう要望が出されたほか、「現状では読みやすい構成にはなっていない」「小・中・高の教員にも公表前に見てもらう必要があるのではないか」などの意見が出された。

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