新学習指導要領 問われるのは教員の「見方・考え方」

2月20日に開かれた教育課題研究発表会(都教委主催)で、教職員支援機構・次世代型教育推進センターの大杉昭英上席フェローが、「新学習指導要領の趣旨を実現する教員の資質・能力」をテーマに講演した。大杉氏は、まず教える側が見方・考え方を働かせて、新学習指導要領の意図を理解し、授業づくりに反映していく重要性を語った。

同氏は大学の入試問題などを引用しながら、新しい時代に求められるのは、学校の中でしか役に立たない学びではなく、社会の中で役立つ学びであると解説。「主体的・対話的で深い学び」を実現するには、「子供たち自身が見方・考え方を持って、さまざまな対象に出会ったときに質の高い知識や技能を使って考え、判断していける授業をつくることが重要」だとした。

新学習指導要領の趣旨を実現するために求められる教員の資質については、「川の中州に咲く菜の花を見て、生物教員に『きれいですね』と話しかけたら、『本来、菜の花はああいった場所に咲かない。種子が洪水か何かで漂着して咲いているのだろう』と返ってきた。その答えから、現象を捉え、何を対象にしてどう考えるかという枠組みを、その教員が持っていることに気付いた」と自身のエピソードを交えて話し、「目の前のさまざまな事象に対して、教えるわれわれ自身が見方・考え方を把握し、教材化していかなければならない。それが最も大きい資質能力だ」と語った。

また、単元全体というマクロな視点で、思考力や判断力、表現力を育む必要があるとして、答えが定まっている問題、定まっていない問題を、単元や年間指導計画の中で配分、構成していく力も求められると述べた。