指導と評価の指針に 都教委が道徳科ガイドブック

「気付く」場面で活用するワークシート
「気付く」場面で活用するワークシート

東京都教委は3月中に、道徳科の指導・評価に関する教員向けのガイドブックを、都内の小・中・特支校約2千校に配布する。全面実施に当たり、指導と評価に不安を持つ教員や学校からの声に応えたもの。新学習指導要領の趣旨を踏まえた指導方法と評価の考え方から、小・中・特支校での実践事例、具体的な評価活動などを記載した。

昨年度末に同教委が、「特別の教科 道徳」の全面実施に向けた学校の取り組み状況を調査したところ、「道徳科になった場合、指導はどのように変わるのか分からない」「評価の方法について詳しく知りたい」といった相談や質問が相次いだという。

この声を受け、▽明確な指導の意図に基づいた授業構想▽評価の考え方・捉え方の整理、評価活動▽評価資料の開発▽研究協力校による検証授業と評価――について研究を進め、その内容を一冊にまとめた。

ガイドブックは全4章の構成で、第1章は改訂の趣旨の捉え方や、授業構想のポイント、「何を」「どの場面で」「どのような方法で」評価するかという視点について解説。

第2章は、児童・生徒が自己の考えを深める思考のプロセスに即した「ワークシート」例を、学年層ごとに3タイプずつ、児童・生徒を「個」「他者との関わり」「各教科や日常生活」から見取る「座席表シート」例を3タイプ示した。

第3章は第2章の開発資料を活用した、研究協力校5校の実践事例を掲載し、1単位時間の中でどのように学習状況を見取っていくのかを具体的に紹介している。第4章の資料編と合わせ、実際の学習活動に取り入れやすい内容となっている。

同教委は「評価に悩む教員が多いが、評価は指導と一体であり、指導の充実が評価の充実にもつながっていく。そのためにも、このガイドブックを大いに活用してもらいたい」と推奨。また、ガイドブックの内容は同教委ホームページ上にも掲載を予定しており、「同じ不安を持つ他自治体の教員にも参考にしてもらえれば」と述べた。