給特法の改正で署名運動を展開 長時間労働の是正求める

教員の長時間労働の根源である給特法の改正に、力を貸してください――。公立の高校教員である斉藤ひでみ氏(仮名)は、2月28日、「公立の義務教育諸学校等の教育職員の給与等に関する特別措置法(給特法)」の抜本的な見直しによる教員の長時間労働の改善を求める署名運動を開始した。

署名はインターネットの署名サイト「change.org」上で、「子どもたちに教育の質を保障する為 ブラック残業の見直しを! 50年前に制定された 残業代ゼロ法「給特法」を改正して下さい!」(goo.gl/FUarrQ)として募っており、氏名を非公表にした投稿もできる。同氏によれば、5月中旬をめどに、当面の目標として3千人の署名を集めたいとしている。安倍晋三総理大臣をはじめ、各政党の党首や文科省、厚労省などの関係省庁、中教審への提出を予定している。日本教育学会会長の広田照幸日本大学教授や教育哲学者の苫野一徳熊本大学准教授、日本部活動学会会長の長沼豊学習院大学教授らが賛同人に名を連ねている。

給特法では、教員に対して給料月額の4%に相当する額を基準として、教員調整額を支給する代わりに、時間外勤務手当や休日勤務手当の支給を行わないとする規定がある。斉藤氏は1971年に制定された同法が、現状の肥大化した教員の勤務実態に見合わず、長時間労働や過労死を助長していると指摘。同法を改正し、①教員の時間外勤務に対し、労基法で定められた残業代を支払うなどの罰則を設ける②残業時間の上限を設定する③部活動顧問は教員の本来業務ではないと明記し、顧問をする・しないの選択権を保障する④管理職による労務管理の徹底――を盛り込むよう提案した。

さらに、教職調整額を増やしたり、部活動顧問を正式な職務と位置付け、望まない教員にも顧問の残業命令を行えるようにしたりする現状追認の改正は望まないとした。

斉藤氏は教育新聞の取材に対し「多くの教員が現状を前にあきらめてしまっている。今の状況を傍観しているだけでは、教員が望むべき改革は達成されない。一人一人の教員がメッセージを発信し、意思表示する必要がある」と話し、署名への賛同を呼び掛けた。