教員向けに糖尿病研修 患児のための環境づくりを支援

教員の4人に1人が糖尿病患児を受け入れた経験があると回答
教員の4人に1人が糖尿病患児を受け入れた経験があると回答

日本糖尿病協会などは3月1日、教職員を対象に、糖尿病への理解を促す研修プログラムを提供すると発表した。糖尿病を持つ子供(糖尿病患児)は近年増加傾向にあり、同協会の調査によれば、小・中学校教職員の4人に1人が、糖尿病患児を受け入れた経験があると回答している。こうした状況から、教職員が糖尿病への正しい知識を持ち、糖尿病患児が安心して学校生活を送れるような環境づくりを支援する。

この「KiDs Project」は、2013年から国際糖尿病連合と国際小児思春期糖尿病学会などが立ち上げたもので、日本でも今年から本格的に始動させる。専門医と糖尿病患者(インスリンメンター)自身が学校に訪問し、教職員を対象に、糖尿病に関する正しい知識や糖尿病患児が過ごしやすい学校環境などについて、独自の教材や糖尿病患者が実際に直面した体験談などを織り交ぜながら、研修を行う。今年3月~12月までに、全国の小・中学校を対象に、70分程度の研修を無料で行う。

小学校教員200人、中学校教員200人を対象に、同協会が行った「糖尿病患児の就学環境に関する実態調査」では、25.3%の教員が、糖尿病の児童生徒が「現在、在学している」または「現在は在学していないが、過去に在学していた」と回答した。また、糖尿病患児に対して、適切な対応ができると答えたのは15.3%にすぎなかった。

糖尿病には、膵臓のβ細胞が破壊され、インスリンが分泌できなくなる1型糖尿病と、インスリンの分泌量が不足したり、働きが悪くなる2型糖尿病の2種類があるが、その違いを十分に理解している教員は24.8%、糖尿病患児を受け入れた経験のない教職員では、17.7%にとどまるなど、受け入れ経験の有無によって、子供の糖尿病の知識や適切な対応方法に開きがみられるのが明らかとなった。

糖尿病患児を受け入れたことのある教員からは、▽糖尿病に関する正しい知識や患者への対応方法を知らない▽遠足や移動教室など長時間の校外活動におけるケア▽児童生徒の糖尿病に対する理解形成――などに困難を感じるという声があった。

同プロジェクトへの申し込みは、同協会ウェブページから。