相互理解には言葉での伝え合いが不可欠 文化審が報告

言語コミュニケーションに重要な四つの要素(報告から抜粋)
言語コミュニケーションに重要な四つの要素(報告から抜粋)

文化庁の文化審議会国語分科会は3月2日、これまで進めてきたコミュニケーションの在り方や言葉遣いに関する検討内容をまとめ、「分かり合うための言語コミュニケーション(報告)」として公表した。価値観が多様化するこれからの時代に、共通理解を深めていくために必要な言語コミュニケーションの在り方を提案。意識すべき大切な要素に「正確さ」「分かりやすさ」「ふさわしさ」「敬意と親しさ」の四つを掲げ、これらを目的に応じてバランスよく生かしていくことが重要としている。

企業や学校教育など多くの場で重要性がうたわれる一方、能力への捉え方やイメージがさまざまで、絶対的な正解がない「コミュニケーション能力」。同報告では情報や考え、気持ちを言葉によって伝え合い、共通理解を深める「言語コミュニケーション」に焦点を当てた。

意識すべき4要素については①正確さ=意図したことを誤りなく伝える言葉を使っているか。正しい語句や漢字、仮名遣いを用いているか②分かりやすさ=相手が理解できる言葉を互いに使っているか。情報が整理されているか③ふさわしさ=互いの気持ちに配慮した言い方か。場面や状況に応じた言葉遣いか④敬意と親しさ=互いの立場や役割などを意識しているか。敬語や、くだけた言葉をうまく使い分けているか――などを留意すべき観点に挙げている。

また、言語コミュニケーションにおける問題やその解決策を、Q&A方式で掲載。「人間関係を壊さずに自分の意見を言うにはどうすればいいか」「伝え合いで生じる誤解をどうやって防げるか」といった問いに対し、具体的な解説や別視点からのアプローチなどを示している。報告全文は同庁ホームページから入手できる。