校則といじめの関係性を示唆 ブラック校則PJが調査結果公表

校則といじめ経験の関係を指摘する荻上氏ら
校則といじめ経験の関係を指摘する荻上氏ら

評論家の荻上チキ氏らが組織する「“ブラック校則”をなくそう!プロジェクト」は3月8日、東京都内で記者会見を開き、中学校や高校で、生まれつき髪色が茶色にもかかわらず黒染めを強制されるなどのブラック校則を受けた経験に関する調査結果を公表した。調査の分析結果からは、校則の厳しさといじめ経験に強い関係性が示唆された。

量的調査と質的調査が行われた。量的調査はインターネットによるアンケートを実施した。日本全国の10代(15歳以上)から50代の男女2千人を対象に、千人には中学生の頃、残り千人には高校生の頃のブラック校則の経験について聞いた。また、中学生の保護者千人、高校生の保護者千人にも調査を行った。質的調査は同プロジェクトのウェブサイトの投稿フォームに寄せられた事例や、不登校経験者、性的少数者などに対してヒアリングを実施した。

量的調査のうち、中学校の毛髪指導経験率をみると、教員による黒染めの要求は、▽10代 2.5%▽20代 1.2%▽30代 1.9%▽40代 0.4%▽50代 0%――で、地毛証明書の提出は、▽10代 1.9%▽20代 1.2%▽30代 3.3%▽40代 2.0%▽50代 1.9%――。同様に高校の毛髪指導経験率をみると、黒染め要求が▽10代 6.3%▽20代 3.0%▽30代 1.9%▽40代 0%▽50代 0.9%――、地毛証明書は▽10代 7.0%▽20代 0.6%▽30代 1.9%▽40代 1.2%▽50代 1.4%――だった。

同調査では、生まれつきの髪色や髪質についても聞いており、生まれつき髪色が茶髪であると答えたのは約8%だった。生まれつき茶髪の人は、中学で1割程度、高校で2割程度が黒染め指導を経験している可能性があるのが分かった。

その他にも、「髪型が細かく決められている」「スカートの長さが決められている」「下着の色が決められている」「整髪料を使ってはいけない」「チャイムの前に着席をする」「教科書や辞書を学校に置いて帰ってはいけない」「日焼け止めを持ってきてはいけない」などの校則体験では、10代が他の年代と比べて最も割合が高かった。

さらに、クロス分析を行ったところ、こうしたブラック校則による指導について「あてはまるものがある」と答えた人ほど、いじめの被害・加害経験があると答える割合が高くなる傾向が示された。

調査を行った荻上氏は「時代と共に体罰は減ったが、人前で叱ったり、プライバシーに配慮しないまま成績を見せたりする行為は人権侵害だ。下着の色をチェックさせるなど、性暴力の被害を訴える事例も想定以上に多かった。校則を見直すだけではなく、セットになっている理不尽な指導も見直す必要がある」と指摘した。

同プロジェクトでは、引き続き分析やヒアリングを行う。その結果と、現段階で約3万筆集まっている署名を文科大臣に提出する意向を示している。