「二重三重の被害受けた」 遺族がいじめ調査の改善求める

開示された黒塗りの聞き取り結果を見せる遺族側の代理人弁護士
開示された黒塗りの聞き取り結果を見せる遺族側の代理人弁護士

いじめが原因で自死した可能性のある生徒の遺族が3月8日、文科省初中局児童生徒課を訪れ、いじめ防止対策推進法の運用改善に関する申し入れを行った。遺族側は、東京都教委の調査委員会の対応が遺族に寄り添ったものでなく、「二重三重の被害を受けた」と再発防止を求めた。

2015年9月に、東京都立小山台高校の1年生(当時)の男子生徒が自死し、遺族が生徒のツイッターやLINEの記録を確認したところ、いじめを受けていたと思われる書き込みなどがあり、同校や都教委に調査を依頼した。

都は調査委員会を立ち上げ、いじめの事実について、関係者への聞き取りなどを行ったものの、遺族側によると▽遺族に審議経過が報告されない▽聞き取り調査の資料開示の求めに対して、ほとんど黒塗りの状態のものを渡された▽遺族に意思を確認する前に、調査結果を同校の在籍生徒の保護者らに開示していた――など、遺族への配慮を欠く対応が行われた。

遺族側はこうした都の対応が、同法や「いじめの重大事態の調査に関するガイドライン」に違反していると主張した。

同日行われた記者会見で、遺族は「報告書では再発防止策も示されておらず、このままでは同じような被害が繰り返されてしまう。都は、生きている子供だけでなく、命を落とさざるを得なかった子供とも向き合ってほしい」と話し、ガイドラインに基づく再調査の早期実施を求めた。

17年9月に調査委は、いじめとは認定できないとする報告書を作成。遺族側は第三者機関に依頼した調査結果で、いじめの事実があったとし、都知事に再調査を要望している。都は再調査するべきか、専門家による検証チームを設置した。