無償化で人手不足に 保育など需要増による深刻化を懸念

政府は3月9日、「幼稚園、保育所、認定こども園以外の無償化措置の対象範囲等に関する検討会」の第3回会合を内閣府で開いた。第2回会合に引き続き、保育園や認定こども園などの団体の代表者から、3~5歳児の幼児教育・保育の無償化に関するヒアリングを実施した。一部の団体からは、保育需要の増加による人手不足の深刻化を懸念する声が上がった。

日本保育協会、全国社会福祉協議会全国保育協議会、全国私立保育園連盟の3団体は共同で意見を提出、無償化を歓迎する意向を示すとともに、保育の質の向上に向けた財政的支援を求めた。

全国認定こども園協会は、無償化の範囲として、8時間や11時間の保育も対象となった場合、長時間利用者が増加する可能性があると指摘。「各施設では配置人数を確保するため、これまで以上に人材の確保が必要となる」と懸念を示した。

また、全国認定こども園連絡協議会も、無償化によって「タダだから預けてしまえという幼児教育施設が親の肩代り支援施設とならないよう」に制度設計を求めたほか、地方においても保育士が足りず、待機児童が発生しているケースがあると報告した。

女性労働協会は、乳幼児や小学生のいる子育て世帯が会員となり、保育施設への送迎や一時預かりなどを会員同士で行うファミリー・サポート・センター事業を実施している。同事業を利用する会員によって、さまざまなニーズがあり、無償・有償の判断をセンターが行うと、業務負担が増えるとした。一時預かりなどを提供する会員も個人であるため、手続きが煩雑化するのは事業趣旨に合わないとした。また、無償化によって依頼が増えれば、需要が供給を上回り、マッチングが困難になると指摘した。