成年年齢18歳に引き下げ 2020年度に全高校で消費者教育

アクションプログラムの概要を説明する担当者
アクションプログラムの概要を説明する担当者

政府は3月13日、成年年齢を18歳に引き下げる民法改正法案を閣議決定した。これを受け、消費者庁は「若年者への消費者教育の推進に関するアクションプログラム」を作成し、2018年度から20年度までの3年間を、消費者教育の集中強化期間とすると発表した。22年度からの成年年齢引き下げに対応するため、20年までに全ての高校で消費者教育を実施するという目標を掲げた。

民法や関連法の改正によって、喫煙や飲酒に関しては、これまで同様20歳以上で変わらない一方で、女性が結婚できる年齢が16歳から18歳に引き上げられ、男性と共通になるのをはじめ、18歳からのクレジットカード作成や、有効期間が10年のパスポート取得が可能になるなど、高校生の生活に影響を与える制度にも変更が伴う。

契約に関しても、これまで20歳未満が保護者などの法定代理人の同意を得ずに契約した場合に、その契約を取り消せる「未成年者契約の取り消し」の適用が、18歳未満に引き下げられる。高校2年生の時点で、契約に関する十分な知識を身に付けておかなければ、トラブルなどに巻き込まれる危険が高まる可能性があることから、同庁をはじめ、文科省や法務省、金融庁による4省庁が連携し、消費者教育を推進する。

アクションプログラムでは、16年度に同庁が作成した高校生向けの消費者教育教材『明日への扉』の活用などを通じて、20年度までに全ての都道府県の全高校で消費者教育を実施し、実践的な能力を身に付けるのを目指す。これまでも高校の公民科や家庭科の中で消費者教育は取り組まれてきたが、学校や教員によって実施状況に差があった。

今年度、同庁の新未来創造オフィスが移転した徳島県では、県内の公立や私立、特別支援学校も含む全ての高校で、同教材を用いた消費者教育の授業を実施している。同庁では、その成果を踏まえ、模擬体験などを取り入れたアクティブ・ラーニングの手法による実践的な授業事例の普及を図る。

また、消費生活相談員や弁護士など、消費者問題に関わっている専門家による消費者教育コーディネーターの育成・配置も促進し、消費者教育の外部講師として、学校などに派遣しやすい環境を整える。教員養成段階や現職教員研修などでも、消費者教育に関するプログラムを受講できるよう検討を進めている。