テレワークやフレックス導入 検討も 横浜市教委が働き方改革

横浜市教委の島谷千春教育政策推進課担当課長
横浜市教委の島谷千春教育政策推進課担当課長

横浜市教委は「教職員の働き方改革プラン(案)~先生のHappyが子どもの笑顔をつくる~」を策定、3月15日に公表した。すでに実践している施策に加えて、テレワークやフレックスタイムの導入検討など、勤務体系に柔軟性を持たせる取り組みも盛り込んだ。2022年度までに総勤務時間の削減や心理的な負担感軽減、ワーク・ライフ・バランスの推進を目指す。

2013年度に同市の全教職員を対象に行った業務実態調査や、毎年のストレスチェックの結果を踏まえ、17年夏から本格的に同教委が策定を進めた。

18~22年度の5カ年を同プランの実施期間とし、▽時間外勤務月80時間超の教職員の割合0%、午後7時までに退勤する教職員の割合70%以上▽健康リスク・負担感指数100未満(全国平均100として同市の現状は109)▽年休取得日数全員10日以上――を達成目標に掲げる。

勤務時間の量的削減とともに、心理的な負担となる要因を取り除き、心身健康な状態で子供と向き合える勤務環境を整える。(達成目標pdf)(重点戦略pdf

新たに開始する取り組みとして、▽学校間における教材の共有や、スケジュール管理・統計処理の効率化を図る「総合学校支援システム」の構築▽集合研修の一部をeラーニングに移行▽学校主催行事の出欠席の回答集約などにQRコードを利用した電子申請システムを活用――など、ICTを活用した業務改善支援を行う。今後育児や介護を抱える教職員の増加が予想されることから、テレワークの実施検討や、時差通勤制度の導入など「教職員版フレックスタイム制度」の試行実施も挙げた。

部活動は「週に平日1日以上、土日どちらか1日以上」を休養日として全中学校・義務教育学校後期課程・特支校中学部で設定し、高校は別途検討する。部活動指導員については、18年度に約50人程度を配置する実践事業を展開する。

また、小学校高学年において一部教科分担制を導入し、学級担任が担ってきた業務の削減を図るとともに、子供の変化を複数の目で見守るチーム体制を構築する。

同教委は正確な勤務実態の把握のために、高校を除く全校でICカードによる出退勤登録を3月から開始した。18年度の記録を踏まえ、同プランの効果検証や見直しを図っていく予定。

プランについて、同教委の島谷千春教育政策推進課担当課長は「本来学校の主役は子供だが、彼らの豊かな学びや成長を実現するためには、まず教師が生き生きしていなければとの思いから、サブタイトルには先に『先生』を入れた。いまは教育課程が大きく変わる節目でもあるので、勤務時間の削減だけでなく、カリキュラムマネジメントの一環としてプランを打ち出していきたい。(働き方改革の必要性を認識しはじめた)5年前と比べ、各校長の意識は相当に高まってきていると感じている。システム構築など費用面の課題もあるが、しっかりと制度設計を行い、市長部局と連携の上、計画的に進めていく。定数改善など抜本的な制度変更を国に求めていくためにも、まずは取り組みを進め、成果や課題を示していくことが重要」と述べた。