文科省は3月20日、第4次「子供の読書活動推進に関する基本的な計画」の原案を公開、パブリックコメントの募集を開始した。同計画は、「子どもの読書活動の推進に関する法律」の基づき、2018年度から22年度の5年間の基本方針と具体的方策を明らかにするもの。
第3次基本計画期間では、いずれの世代においても不読率(1カ月に1冊も本を読まない子供の割合)は目標とした進度での改善が見られなかった。
これを受けて、第4次計画では、以下の3点をポイントに改正した。
(1)読書習慣の形成に向けて発達段階ごとの効果的な取組を推進
(2)友人同士で本を薦め合うなど、読書への関心を高める取り組みを充実
(3)情報環境の変化が子供の読書環境に与える影響に関する実態把握・分析
具体的な方策を見ると、(1)(2)は、乳幼児期、小学生期、中学生期、高校生期に合わせて、家庭、学校、地域での読書活動を推進する。小・中・高校での主な方策は、▽学習指導要領を踏まえた読書活動の推進▽読書習慣の形成、読書の機会の確保▽学校図書館を計画的に利活用することで児童生徒に主体的・意欲的な読書活動の充実を図る▽学校図書館図書標準の達成――など学校図書館の整備・充実が挙げられている。
特に、子供の読書への関心を高めるため、友人同士で本を薦め合う取り組みを推奨。具体的には、読書会、ペア読書、ブックトーク、書評合戦(ビブリオバトル)、図書委員・子ども司書・読書コンシェルジュなどの活動――を提示している。
子供の読書環境を充実させるため、国・都道府県・市町村は、学校・図書館・民間団体・民間企業などさまざまな機関と連携し、取り組みを充実・促進する。
パブリックコメントの募集期間は3月20日から4月2日まで。詳細は、電子政府総合窓口e-Gov内のパブリックコメントページ。