奨学金破産 発生率は国全体と同水準

日本学生支援機構(JASSO)はこのほど、奨学金返還者の自己破産に関する一部報道が誤報であるとし、正しい情報の周知を図ってサイト上に解説を掲載した。

JASSOによると、2012年~16年度において、自己破産したために奨学金の債務が免責になった、あるいは保証債務が免責となった件数は、返還者本人で8108件(うち機関保証分が475件)、連帯保証人で5499件、保証人で1731件。連帯保証人の破産のうち、返還者本人が破産していた件数は764件。保証人のうち、返還者本人と連帯保証人が破産していた件数は96件だった。

返還者本人の破産のうち、16年度に新たに自己破産となったのは2009件で、返還者総数(410万人)の0.05%。これは、法務省「司法統計」と総務省「人口推計」から算出される、日本全体(20歳以上人口約1億1千万人)の自己破産の割合0.06%とほぼ同水準。

以上のデータからJASSOは、奨学金返還者における自己破産の発生割合が特別高いわけではないとした。なお、返還者が自己破産に至る直接的な理由は、必ずしも把握できていないという。

JASSOでは、実際のデータや事実に基づく広報資料として、『奨学金事業への理解を深めていただくために』を作成し、同機構のウェブサイトとYouTube上で公開している。奨学金についての誤った報道で生徒・学生が不安をあおられた結果、進学や学業継続をあきらめてしまうのを、同機構は最も懸念しており、奨学金に関する正しい知識を理解してほしいと呼びかけている。