「寄り添い型」の養育態度 学びに向かう力によい影響か

母親の「寄り添い型養育態度」は子供の「好奇心」「がんばる力」の育ちと相関する
母親の「寄り添い型養育態度」は子供の「好奇心」「がんばる力」の育ちと相関する

ベネッセ教育総合研究所はこのほど、4カ国の保護者を対象にした「幼児期の家庭教育国際調査」結果の速報版を公表した。日本で望ましいと考えられ、実践されてきた「寄り添い型」の養育態度が、子供の学びに向かう力を育む上でよい影響を与えている可能性が示された。

同調査は、社会・文化が異なる環境で暮らす幼児の発達状況や、保護者との関わりなどを把握する目的で実施。2017年の3月から7月にかけて、日本・中国・インドネシア・フィンランドの都市部に住む4~6歳の幼児がいる母親に、▽学びに向かう力▽生活習慣▽文字・数・思考――の発達状況や家庭教育の実態を尋ねた。

子供が習い事をしている比率が最も高いのは中国(90.6%)で、以下フィンランド(78.3%)、日本(67.6%)、インドネシア(45.7%)の順。いずれの国でも「スイミング」が上位5位に入り、日本とフィンランドでは1位だった。

子供をどのような存在として捉えているかを問うと、4カ国とも「生活や人生を豊かにしてくれる」の回答割合が高く、子供をポジティブな存在として捉えていた。また、「将来の社会を担ってくれる」が日本以外の3カ国で半数程度みられるのに対し、日本は15.2%とやや低い。逆に「配偶者・パートナーとの関係をつないでくれる」は42.3%と他3カ国よりも高く、日本の家庭がやや内向きな傾向にあることを示した。

同研究所は、子供の「学びに向かう力」が▽好奇心▽協調性▽自己主張▽自己抑制▽がんばる力――で構成されていると定義した上で、各国の母親の養育態度との関連性を調べた。子供がしようとすることに干渉しがちな「保護型」の傾向が、インドネシアでやや強かった点を除けば、いずれの国も子供の自主性を尊重し、気持ちに寄り添う「寄り添い型」であり、この養育態度が「好奇心」や「がんばる力」によい影響をもたらしていると分かった。榊原洋一お茶の水女子大学名誉教授は「寄り添い型の幼児教育の実践を維持している日本の選択が正しかったことを裏書きする結果」とコメントしている。