前川氏の授業問題 名古屋市教委の質問状に文科省が回答

前文部科学事務次官の前川喜平氏
前文部科学事務次官の前川喜平氏

前文部科学事務次官の前川喜平氏が名古屋市立中学校で行った講演について、文科省が問い合わせをした問題で、河村たかし市長は4月2日、同市教育委員会が調査の意図などを問う質問状を同省に送ったのを、記者会見で明らかにした。同省は同日、回答を書面で出した。

名古屋市教委の質問状は3月30日付で、杉崎正美教育長名で出された。

「今回の授業については、キャリア教育の視点で行われた授業だと把握しており、特に問題ないと捉えている」との認識を示した上で、数回に渡って問い合わせをした同省の意図と、同授業について、同省がどのような考えを持っているかを質問した。

同省の回答は、高橋道和文科省初等中等教育局長名で出された。

意図については、「(前川氏は)違法行為により停職相当とされた方であり、今回の件が適切な教育的配慮の下で行われたものであったか等について確認する必要があると考え、地方教育行政法に基づく指導、助言、援助を行うか判断するために、同法53条に基づいて調査を行った」と回答。

授業については、「何らかの法令に違反する事実は承知していない」としながらも、「(違法行為により停職相当とされたことなどの事実関係について)十分に調べることなく、学校の授業の講師として招いたことについては、必ずしも適切であったとはいえず、もう少し慎重な検討が必要でなかったか」とした。

また最後に、同調査は「やや誤解を招きかねない面もあった」と文科大臣から注意があったとし、「文科省としては今回の事案を踏まえ、教育現場に対し、より一層丁寧な対応に努めてまいる所存」とした。