保育現場のICT化で報告書 給付や監査事務など効率化

実証事業におけるIoT/IT技術導入の効果(例)
実証事業におけるIoT/IT技術導入の効果(例)

経産省はこのほど、文科省や内閣府などと協働し、保育現場のICT化やシステム標準化などの課題、今後の在り方をまとめた報告書を公表した。

報告書は、保育関係の有識者による検討会での議論を踏まえ、保育現場のICT化やIoT化の現状と、導入効果などを整理。今後の方向性も提言している。

保育現場のICT化やIoT技術の導入効果では、登降園管理などのシステム導入によって給付や監査事務などで書類作成の時間が削減できるとした。

保育士が子供と接する場面でも、ICTを適切に活用する事で業務の効率化が実現し、保育士の勤務環境の改善にもつながるとした。

ICT化の推進による利点として、保育環境の記録をデータベースに蓄積できる点も評価。保育事業者がこのデータベースを利活用することで、保育の質の検証や、より良い保育への創意工夫にも結び付くとしている。

園児の検温や午睡のチェックなどにICT技術を生かした実証結果でも、測定の時間が短縮。機械のサポートによって教職員の安心感につながった。

一方、導入の課題としては、ICT研修でリスクマネジメント意識を啓発するための体制整備や、相談窓口などアフターフォローの整備などが挙がった。

実証を通じたICTの課題では、機器の測定精度の問題で測り直しが生じたり、午睡センサーの着脱時に園児の衣服に跡が残ったことなどが示された。また、園での基礎データ構築や、教職員がシステムに慣れる時間が必要などの課題も示唆された。

今後の方向性では、保育現場から上がったICT化のメリットの声を周知し、保育関係者のICT導入への抵抗感を減らし、理解を深めていくなどとしている。