教育現場でのペッパー活用事例と成果 東大など公開

ペッパーのプログラミングを行う生徒
ペッパーのプログラミングを行う生徒

東京大学先端科学技術研究センターとソフトバンクグループはこのほど、ICTを活用して障害がある子供たちの学習・生活支援を行う「魔法のプロジェクト2017~魔法の言葉~」の成果報告書を公開した。

同プロジェクトは09年に開始され、携帯電話・スマートフォンなどの情報端末を、学校での学習や、家族とのコミュニケーションなど生活場面で活用し、その具体的な事例を研究・公開している。

今年度は初めて、人型ロボット「Pepper(ペッパー)」を貸し出し、これまでのスマートフォンやタブレットと組み合わせることで、児童・生徒の特性に合わせた支援を強化した。

「魔法のマスターティーチャー」として紹介されている事例の一つが、長野県稲荷山養護学校の取り組み。進行性筋ジストロフィーのため、腕を上げ続けての作業や、力のいる活動が困難な高等部の生徒が、将来目指す工学分野で力を発揮できるようになることを目指して、ペッパーを校内で役立てるという目標を立て、プログラミングなどを行った。

複数の動きを組み合わせると上手く作動しないなど、細かな問題はあったが、丁寧にプログラミング修正を重ね、全ての言葉と動作が想定通りに動くようになった。生徒は発想力や論理的な思考力に自信を持つようになったという。

島根県松江市立意東小学校では、コミュニケーションに苦手意識のある2年生児童が、情報を共有する手段を増やすことなどを目指して、ペッパーと共に、学校専用SNS「ByTalk for School」を活用。児童が発信する情報に、次第に他の児童も興味を持つようになり、コミュニケーションが円滑に進むようになったという。

同報告書は公開されており、「魔法のプロジェクト」サイト(https://maho-prj.org/?p=1410)からダウンロードできる。