主幹の活用で学校組織を改善 働き方改革部会で議論

主幹教諭の効果的な活用の在り方を検討した
主幹教諭の効果的な活用の在り方を検討した

中教審初等中等教育分科会の「学校における働き方改革特別部会」は4月5日、第11回会合を東京都千代田区の東海大学校友会館で開いた。主幹教諭の配置による組織改善や、神奈川県教委の「総括教諭」の事例について発表があり、教頭などを補佐する役割としての主幹教諭の効果的な活用が議論された。

2016年度の全国公立学校教頭会の調査によれば、副校長・教頭が主に時間と労力を費やしたいと思う職務には、「職場の人間関係づくり」「児童・生徒指導上の課題への対応」などが上位に挙がる一方で、実際には「各調査依頼への対応」「施設・設備管理」に時間や労力を取られているのが実情。学校教育法上では、校長や副校長、教頭を補佐するために、主幹教諭が位置付けられているが、16年度時点では全国で約2万1千人の配置にとどまるほか、都道府県によって配置状況に差がある。

神奈川県教委では、06年度から総括教諭という独自の職種を設置し、現在は主幹教諭を総括教諭として充てている。さらに、小、中、高校の校務分掌組織を「カリキュラム」「地域連携」「生徒指導・支援」「学校管理・運営」などのグループに再編。また、学校運営上の課題や重要事項に関する企画立案を行う「企画会議」を設置した。

総括教諭は、校長や教頭の補佐として企画会議に関わるほか、各グループの統括や、教諭の職務遂行能力の向上を図る役割を担っている。学校組織の再編によって、会議の回数や時間の減少、責任の所在の明確化、迅速な意思決定などに成果がみられ、総括教諭がミドルリーダーとして学校の課題に長期的に取り組めるようになったという。

また、同委員の佐古秀一鳴門教育大学理事・副学長が、主幹教諭の配置による組織改善について発表。教員が自己完結的に職務を遂行する個業型組織である、日本の学校の組織改善を図るには、▽管理職の権限を強化し、職務の階層化を進める統制化▽教員の同僚性を発揮して、学校の課題や実践などの情報交換を活性化させる協働化――の二つの方向性があるが、特に協働化による効果が顕著であるとし、「学校のシンプルなビジョン形成を踏まえた協働化の構築が有効であり、協働化の促進が必要」だと指摘した。

その上で、ミドルリーダーとしての役割を担う主幹教諭の配置によって、組織の総合調整機能や、管理職と教職員とのコミュニケーションの円滑化に効果があるとした。

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