「未来創造探究」の高校生ら SGHの成果を林大臣に報告

生徒の成果報告に耳を傾ける林大臣
生徒の成果報告に耳を傾ける林大臣

「未来創造探究」の授業を行っている福島県立ふたば未来学園高校(丹野純一校長、全校生徒422人)の3年生がこのほど、文科省を訪れて、林芳正文科大臣と新妻秀規大臣政務官に、同校のSGH(スーパー・グローバル・ハイスクール)ニューヨーク研修の報告を行った。同校生徒は、ニューヨークでの国連関係者などとの議論を通じて、世界的な視点を持ちつつ、コミュニティの課題に向き合っていく「グローバルシティズンシップ」の重要性に気付いたという。

東日本大震災後の2015年に同県広野町に設立され、SGHにも認定されている同校では、ゼミ形式による「未来創造探究」をカリキュラムの中心に位置付けている。高校2年生から3年生までの2年間にわたって、地域の復興を後押しし、持続可能なコミュニティづくりを目指し、原子力防災やアグリ・ビジネス、メディア・コミュニケーションなど、6つのグループに分かれて探究活動を行っている。高校2年生の3月に行うニューヨーク研修では、国連本部やコロンビア大学などで成果発表や意見交換を行った。

原子力防災をテーマに研究する、研修のリーダーでもある同校3年生の遠藤瞭さんは、科学技術のイノベーションがもたらす負の側面に着目。「負の側面は実感が伴わないために、多くの人にとって理解しにくい」と指摘した。実感の差を埋めるためにも、震災や原発事故の教訓を伝えていくのが重要だとし、「将来は原子力の勉強をして、放射性廃棄物の処理に携わりたい」と話した。また、同校のSGHなどの探究活動が、地域の復興に貢献すると強調した。

報告を受けて林文科大臣は「科学技術が社会の中でどうあるべきかは、昔から議論されている。例えば遺伝子組み換え食品では、日本と米国で受け止め方が異なる。どうバランスを取っていくのかなど、探究の時間で、ぜひそのような勉強をしてほしい。『Think globally, act locally』という言葉もある。世界のことを考えながら、では自分は、今ここで何をすべきかを考えていくのが大切だ」と語った。