熊本地震で心のケアいる児童生徒 減少するも注意要する

熊本県内で小1を対象に行う「心のサポート授業」スライドの一部
熊本県内で小1を対象に行う「心のサポート授業」スライドの一部

熊本県教委と熊本市教委はこのほど、2016年の熊本地震に伴うカウンセリングが必要な児童生徒について、最新の調査結果を発表した。

調査では、県内の公立小・中・高と特別支援学校の児童生徒17万5920人(18年2~3月)を対象に、小学校では10項目、中・高では15項目からなるアンケート形式の「心と体の振り返りシート」を使用。項目は「なかなか眠れないことがある」「むしゃくしゃしたり、いらいらしたり、かっとしたりすることがある」「怖くて落ち着かないことがある」などで、中高生向けでは「何もやる気がしない」などがある。回答状況や、普段の様子の観察を基に、各校で担任や養護教諭、特別支援教育コーディネーター、管理職ら複数の教員で検討し、カウンセリングが必要と判断した子供の数を集計した。

カウンセリングが必要と思われる児童生徒数は1768人で、全体の1.0%だった。17年9~11月の前回調査より318人減少した。

校種別の内訳は、小・中学校1609人(うち新規730人)、県立中・高校156人(同63人)、特別支援学校3人(同0人)。全児童生徒に対する割合は1.0%だった。

新規にカウンセリングが必要と判断された子供は793人で、全体の44.9%を占めた。新規に判断された子供について、同県が年2回開く「心のサポート会議」のメンバーは、「時間がたって、ようやく悩みを打ち明けられるようになった子供がいるのでは。今後も注意して見ていく必要がある」と話す。

カウンセリングを必要とする人数は、16年5月の第1回調査時点では4277人いた。調査回数を追うごとに減ってきたが、17年5月の第6回から一気におよそ1.4倍に増え、続く17年9月から11月にかけての調査でも増加していた。

今回の調査で、全ての校種で前回より人数が減ったことについて、県教委の担当者は「スクールカウンセラーやスクールソーシャルワーカーなど専門家を各校に配置し、丁寧に関わってきた成果と言えるが、今後どのような心の変化があるか分からないので、中長期的に見ていきたい」としている。