保育拡充が優先 保護者団体が無償化に反対を表明

政府の「幼稚園、保育所、認定こども園以外の無償化措置の対象範囲等に関する検討会」は4月13日、第5回会合を都内で開き、前回に引き続き関係団体へのヒアリングを実施した。保護者らによる待機児童問題などに取り組む団体は、保育士の待遇改善や、保育の質・量の拡充を優先させるべきだとし、全ての3~5歳児を対象とした幼児教育の無償化に反対の立場を表明した。また、障害児の保育を行う団体にもヒアリングが行われ、障害児保育をめぐる問題点が指摘された。

「希望するみんなが保育園に入れる社会をめざす会」(天野妙代表)は、政府の少子化対策としての幼児教育の無償化政策について、恣意(しい)的であると批判。限られた財源を有効に使うため、無償化は所得によって範囲を絞り込み、保育士の待遇改善や保育園・保育サービスの質量の拡充を進め、待機児童解消を実現すべきだと主張した。

「保育園を考える親の会」(普光院亜紀代表)は、将来的な財政負担の増加や政策的効果の面から、幼児教育無償化に反対の立場を表明し、保育士の待遇改善や保育士の配置基準の拡充に財源を充てるべきだと主張した。

全国の通所発達支援事業所などからなる全国児童発達支援協議会(加藤正仁会長)は、障害児が通所発達支援事業所と幼稚園や保育所などとを並行して通園する際の、保護者の経済的な負担を指摘。同協議会によれば、児童は年齢が上がるにつれて増加し、5歳児の段階で48.8%に上るという。

NPO法人フローレンス(駒崎弘樹代表理事)は障害児の居宅訪問型保育についても、地域型保育と同条件で無償化すべきだとした。さらに、施設型給付・地域型給付の中で、障害児の居宅訪問型保育だけが日割りとなっているのは、医療的ケア児の保育の実情を踏まえていないとして問題視した。