高校生が通える院内学級 各自治体で設置判断すべき

政府は4月17日、小児がん拠点病院などへの特別支援学校の高等部の設置や教職員の配置に関して、地域の実情を踏まえて各自治体などで判断すべきとする答弁書を閣議決定した。また、院内学級に通う生徒が、以前通っていた学校の学籍を残しながら学べるようにする「二重学籍」については、学校教育法上、想定されていないとした。

立憲民主党の川田龍平参議院議員の「闘病中の高校生の学びの支援に関する質問主意書」への答弁。同議員は、全国15カ所にある小児がん拠点病院のうち、東京都と神奈川県の病院にしか院内学級の高等部が設置されておらず、闘病中の高校生の教育を受ける権利が妨げられているとし、全国の小児がん拠点病院に高等部の設置義務付けを求めた。

また、院内学級に転籍した生徒が以前通っていた原籍校に復学しようとする場合、特に私立高校の場合は復帰が困難であり、高校生が通える院内学級が設置されていても、院内学級への転籍を躊躇してしまうと指摘。院内学級への転籍前に在籍していた学校に学籍を残しつつ、療養中は院内学級にも在籍できる二重学籍を、私立学校も含め認めるべきだとした。

さらに、院内学級への教員の配置数は、5月時点での在籍生徒数で決まるため、それ以降の転籍があっても新たな配置ができず、院内学級の開始時期が遅れる原因になっているとして、過去1年間の院内学級への在籍生徒数を基にした教員配置を行うべきだとした。

これに対し答弁書では、小児がん拠点病院への特別支援学校の高等部の設置や教員配置は、地域の実情を踏まえ、各自治体や教委等で判断すべきであるとし、文科省では2013年3月4日付で「病気療養児に対する教育の充実について」とする通知を発出したり、16年度から長期間入院する児童生徒の教育について、在籍校や病院などが連携して支援する「入院児童生徒等への教育保障体制整備事業」を実施したりするなどして、病気療養児への教育の充実に努めており、今後も取り組みを行っていくとした。