林大臣と経団連が意見交換 大学改革で共通認識示す

高等教育改革などをテーマに意見交換した
高等教育改革などをテーマに意見交換した

林芳正文科大臣は4月19日、都内で開かれた日本経済団体連合会(経団連)の懇談会に出席し、榊原定征同会会長らと、Society5.0を見据えた科学技術イノベーションと、大学などの高等教育改革について意見交換した。

高等教育改革に関して経団連側は、世界の大学ランキングの結果などから、国内大学の質の低下を懸念。卒業要件の厳格化など、教育の質の保証や、大学同士の再編・統廃合などを含めた規模の適正化、大学の財務基盤の強化などを求めた。

特に国立大学の財務基盤強化では、▽ロースクールやビジネススクールなどの、一部の分野での授業料の自由化▽人文社会系の教育の強化▽リカレント教育の制度整備▽外国人留学生の受け入れや交流促進などを通じたグローバル化▽民間手法を取り入れた経営力強化――などが提案された。

また、経団連の出席者からはSociety5.0に関連して、ITなどで優れたスキルや能力を持った子供が、その能力を発揮できるようにする環境づくりや、大学段階よりも早期にデータアナリストを育成することなどの意見が出された。

文科省側は、学習成果の見える化や、AI人材などの専門人材育成、国立大学の経営基盤強化を図っていく必要があると答えた。AI人材の育成では、▽専門人材育成▽工学系教育の改革▽専門職大学院の制度化▽リカレント教育への取り組み――などを挙げた。また、大学と企業の組織対組織による、産学連携の重点化を図っていくとした。

林大臣は「2018年は進学者がピークを迎え、今後減り始める。人生100年会議では、リカレント教育の重要性も議論されている。時代の早い変化に対し、臨機応変に対応していくのと、長い目で教育をどうしていくかの両方を考えていかなければならない」と話した。

また、国立情報学研究所の新井紀子教授の研究に触れ、学校教育で読解力を身に付けていく必要性を強調した。