静岡市教委が新規事業 地域人材「GET」を配置

講話する田辺静岡市長
講話する田辺静岡市長

静岡市教委は今年度から、世界的規模で考えて、身近なところから行動できる人材の育成を目標に掲げ、国際的な視野を持つ英語が堪能な日本人の地域人材「GET」(Glocal English Teacher)を、小学校へ配置する新規事業(通称・ゲット事業)を開始した。Glocalは、Globalとlocalの造語。各小学校では、5、6年生の外国語科の授業で2週間に1回、GETを招いた授業が担任やALTと連携して実施される。事業費は1383万円。

資格要件は、静岡市在住で地元の魅力を知る、2年間以上の海外生活経験者や、英検準1級相当以上の英語力がある市民。海外現地法人の社長経験者や留学経験者、夫の海外駐在に同行した主婦、通訳者、英会話の講師など、30~70代の28人が面接を経て委嘱された。時給は1500円で、週3日、1日あたり4~5時間程度の授業を行う。

GETに期待される役割は、①子供に静岡の良さを実感させ、世界とのつながりをもたせること②子供の憧れの存在になること、人としての手本になること③子供に目的意識を持たせること④学校に溶け込み、外国語指導に奮闘する小学校教員を励ますこと――など。

27日までに4日間の事前研修が行われ、5月中旬から実際の授業に入る。

事前研修では、授業展開の基本、新学習指導要領の目的や理解、担任との連携方法、コンプライアンスの徹底などを学び、小学校教員による模擬授業や、学校の授業見学なども行った。「英語に苦手意識があるが、教員は奮闘している」といった、学校の実情も伝えられた。

また田辺信宏市長から、期待される役割についての講話があり、同市長は「本市は東京のモデルを追いかけるのではなく、世界を意識した都市作りにかじを切った。教育分野もしかり。情報格差は地域差が小さくなったが、教育環境格差は地域性や経済力で違いがある。首都圏の私立小学校に通う子供は、世界で活躍するモチベーションを持ちやすいかもしれないが、普通の公立に通う小学生にも将来、世界で活躍したいと思ってほしい。英語の勉強は目の前のテストのためではない。英語はコミュニケーションの道具だということを教え、例えば、音楽をやるためにニューヨークに行きたいんだという目標を持たせてほしい。そして、頑張っている先生の中に溶け込んで」と事業の意図を語った。