幼保などのプール事故想定訓練 実施率は4割

プール活動・水遊びにおける緊急時想定訓練の実施率
プール活動・水遊びにおける緊急時想定訓練の実施率

消費者庁は4月24日、「教育・保育施設等におけるプール活動・水遊びに関する実態調査」の結果を公表した。全国の幼稚園・保育所・認定こども園の緊急時想定訓練の実施率は4割にとどまり、179園で監視員が配置されていないのが明らかになった。

調査は、全国の幼稚園・保育所・認定こども園の園長5千人と、その園に勤務する教諭および保育士1万人(勤務歴7年以上と7年未満で各1人)を対象に実施。園長2712人、教諭4975人から回答を得た。調査期間は2017年7月21日~8月18日。

「プール活動・水遊び専用の指導マニュアルを作成しているか」を園長に聞くと、「専用のマニュアルを作成している」31.5%、「専用ではないが、それに類する園のマニュアルの一部で言及している」40.6%で、7割以上の園でマニュアルが用意されていた。しかし、教諭に対して専用マニュアルがあるか聞くと、「ある」と答えたのは56.9%だった。

また、プール活動・水遊び専用の緊急時対応マニュアルを「作成している」または「園のマニュアルの一部で言及している」と回答した園長は72.2%だったのに対し、マニュアルが「ある」とする教諭は52.0%と差があった。

「溺水等の緊急時想定訓練を実施しているか」を園長に聞くと、「毎年又は隔年等、定期的に行っている」園は24.5%で、「定期的ではないが、過去に行ったことがある」園を加えても、実施率は39.2%にとどまった。教諭の回答ではさらに低く、「定期的に行っている」21.7%、「過去に行ったことがある」15.8%だった。緊急時想定訓練の実施時期を教諭に聞いたところ、「プール活動・水遊び期間の前」が90.8%、「期間中」が44.8%だった。

さらに、プール活動・水遊びを実施する際に、3歳児クラスの6.6%が「水の外で監視に専念する職員がいない」と回答。4歳児クラス、5歳児クラスでも、それぞれ8.6%、9.3%が監視役を配置していなかった。

監視役を配置できなかった場合、プール活動を中止するかどうか園長に尋ねたところ、「中止する」と答えたのは77.6%。一方で、「中止しない」との回答も17.0%見られた。

11年7月に神奈川県内の幼稚園で発生したプール事故をきっかけに、消費者庁は16年3月、事故防止のためのガイドラインなどを各施設に通知した。しかし依然として事故やヒヤリハットが発生していることから、関係者の取り組みを強化し、事故の再発防止を呼び掛けている。