私大法人の約4割が赤字経営 3期連続減収も約2割

私立大学法人の約4割が赤字経営――。帝国データバンクは4月26日、「私立大学を運営する498法人の経営実態調査」の結果を公表した。それによると2016年度の年収入高が前年度比で減収となった法人は44.6%、3期連続減収は17.5%となっており、私大経営の厳しい状況が浮き彫りにされた。

今回の調査は、私立大学を運営する全国の大学法人544法人(短期大学法人を除く)のうち、同社の企業概要データベース「COSMOS2」に収録されている大学法人498法人を対象に、14~16年度決算の年収入高、損益、地域別の動向などについて分析したもの。

498法人の16年度の年収入高を規模別にみると「10億~50億円未満」(241法人、構成比48.4%)が最多となった。16年度において増収となったのは260法人(同55.4%)、減収となったのは209法人(同44.6%)。そのうち「3期連続増収」は59法人(同12.9%)、「3期連続減収」は80法人(同17.5%)だった。黒字となったのは275法人(同62.8%)、赤字となったのは163法人(同37.2%)。そのうち「3期連続黒字」は205法人(同48.6%)、「3期連続赤字」は84法人(同19.9%)だった。

地域別の法人数では「関東」が194法人(同39.0%)で最多。16年度の年収入高が「1000億円以上」の9法人のうち8法人が「関東」に集中している。増収法人の構成比が最も高かったのは「四国」(同80.0%)。黒字法人の構成比が最も高かったのも「四国」(同100.0%)となった。一方、赤字となった法人の構成比が高かったのは「北海道」(同55.6%)、「九州」(同51.4%)などだった。

文科省によると、18歳人口は1992年の205万人をピークにその後は減少基調で推移。大学法人にとって厳しい状況が続いてきたが、2009年以降は120万人前後で横ばいに推移。しかし、18年からは18歳人口が再び減りはじめ、2031年には100万人を割り込むと予想されている。

既に定員割れの私立大学は約39.4%、約4割にのぼる。文科省「高等教育の将来構想に関する基礎データ」(2017年)によると、私立大学では収入の77%を学生納付金が占め、国立大学の12%を大きく上回っており、学生数の減少が「収入高」や「損益」へ大きな影響を及ぼしている。