英語で予備調査実施 来年度全国学力調査の課題を検証

文科省は5月1日、来年度の全国学力・学習状況調査で中学校3年生に、「読む・書く・聞く・話す」の4技能を測る英語調査を実施するのに向け、課題の検証を目的とした「予備調査」を開始した。同省は全都道府県、政令指定都市から各2校(東京都のみ4校)、1学年300人以上などの大規模校や特別支援学校、離島の学校などを抽出し、5月31日までに136校、約2万人を対象に予備調査する。

予備調査は「読む・書く・聞く」の3技能を45分間で、「話すこと」の調査を準備時間も含めて10~15分程度で実施する。例えば、1学年6クラスの場合、1時限目に一斉に3技能の調査をし、2時限目に1組~3組の生徒、3時限目に4組~6組の生徒について「話すこと」の調査を実施する。パソコンやタブレット端末などを使い、生徒が声を吹き込む仕組みで、録音した生徒の解答は同省の委託を受けた業者が採点する。

初日の5月1日は福井県敦賀市立角鹿(つのが)中学校のみで実施され、2クラス計42人が対象となった。「話すこと」の調査は校内のコンピューター室で行われ、生徒はパソコンの画面を見て問題を把握し、ヘッドホンに付いているマイクで解答を録音した。

同校の担当者は「話すこと」の調査について、「正確な発音で解答するためには、日頃から英語の発表などを自信をもって行うことが必要だと感じた」と語る。調査問題や正答は、全ての対象校が受け終わった後に公表する。正答率などの結果は公表しないが、各教育委員会や参加校には伝える予定。

「話すこと」については、東京都が2019年度以降に都立高校入試の英語でスピーキングテストを実施するとしており、公立高校での一律実施は初めてとなることから注目を集めている。

ある都立高校の英語科教員は今回の予備調査について、「l(エル)とr(アール)の明確な区別など、発音の正確性が要求される。英語調査の実施で中学校は負担感が増えるかもしれないが、中学校でスピーキングをしっかりやってきた生徒と、そうでない生徒では、同じ高校に入学しても英語力の伸びが全く違う。大学入試改革などで英語の4技能が測られることも踏まえ、高校ではスピーキングに力を入れていくので、中学校でもペアワークなどを充実させてほしい」と話す。

同省は昨年11月28日、「全国的な学力調査に関する専門家会議」の第3回会合を開催し、英語の予備調査の実施について「2019年度から英語が3年に1度、全国学力調査の対象に追加されるのを見据え、円滑に調査を実施できるよう検証する」としていた。