津波訴訟 石巻市長が最高裁への上告方針を表明

震災遺構として保存が決まった大川小旧校舎
震災遺構として保存が決まった大川小旧校舎

東日本大震災津波被害での宮城県石巻市立大川小学校をめぐる訴訟で、同市の亀山紘石巻市長は5月7日、仙台高裁が同市と県に約14億3600万円の賠償支払いを命じた二審判決を不服として、最高裁へ上告する方針を明かした。「津波襲来は予見できた」とした二審判決に対し、同市長は「科学的根拠を欠く。教職員に高度な防災の知識を求めるのは無理がある」と反論している。

二審判決では、校舎が北上川堤防に近接していたことから、津波が堤防を越えて襲来する危険性を予見できたと判断。また、当時の校長らが独自に市のハザードマップの信頼性を検討し、約700メートル離れた山を避難場所として危機管理マニュアルに盛り込むなどしていれば、児童らは助かったとした。市教委にもマニュアルの是正指導をする義務があったとして、学校や市教委の過失責任を認める判決を4月26日に言い渡し、津波訴訟で震災前の過失を認めた初の判決となった。

同裁判の上告期限は今月10日。市議会は8日、臨時議会を開き、上告を認めるか判断する。2016年10月の仙台地裁判決後には、市議会が16対10で控訴を承認した。県の方針については、村井嘉浩県知事が「石巻市議会の結果を見て決める」としている。

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