朝練を原則禁止 神戸市教委が部活動ガイドライン策定

神戸市教育委員会は、部活動の指針として「神戸市立中・義務教育学校部活動ガイドライン」を策定し、5月9日に発表した。▽週当たり2日以上の休養日を設ける▽1日の活動時間は平日2時間以内▽休日3時間以内とする▽始業前の早朝練習は原則行わない――などを定めた。運動部だけでなく、吹奏楽部などの文化部も対象。生徒の安全・安心でバランスの取れた心身の成長と、顧問教員の多忙化解消を図る。

「朝練禁止」としたことについて、担当者は「学校現場から、生徒が朝練で疲れてしまい、授業に集中できない様子が見られるという報告が多数上げられた。また、朝食を食べない子供が増えており、空腹で走ることなどは危険につながる。養護教諭からは、汗だくで授業に向かうリスクを懸念する声も上がった」と話す。

今後朝練は原則禁止だが、「特段の事情」として、学校の施設に限りがあり、朝練を行わなければ活動が行えないなどの課題がある場合には、事前に保護者の同意を得た上で、校長が期間を定めて許可するとしている。

また、平日の休養日は水曜日に固定。習い事や地域行事、ボランティア活動への参加など、部活動以外の多様な活動の充実を図る。さらにレジャーなど、家族や地域での活動機会を確保するため、夏休みには1週間以上のオフシーズンを設けた。

同ガイドラインに対し、学校現場からは「超過勤務が削減される」「研修など、指導力の向上などに充てる時間が作れる」という賛成の声がある一方、これまでの指導が大きく変わることを不安視する向きもある。しかし保護者からは「部活動の子供への負担がきつすぎるのではと心配していた」「お弁当作りの時間が遅くなる。朝ゆっくり子供と過ごす時間もできる」と、おおむね前向きな意見が出されているという。

生徒や保護者・地域に対する説明は5月中に順次実施。校長には部活動の実施状況について、学期ごとに市教委へ報告するよう義務付ける。

部活動のあり方については、2018年3月にスポーツ庁が「運動部活動の在り方に関する総合的なガイドライン」を策定。長時間にわたる活動や指導の過熱化が指摘され、▽休養を適切にとる▽短時間で効果が得られる指導を行う▽コミュニケーションを十分にとり生徒のバーンアウトを防ぐ▽養護教諭らと連携して発達の個人差や女子の成長期における体と心の状態を正しく理解する――などが課題とされた。それらからさらに踏み込み、早朝練習を原則禁止とする自治体が、滋賀県や宮城県など増えつつある。