特別支援学校生の農業就労を提言 三重県知事ら

特別支援学校と農業の連携強化策について説明する鈴木知事(右)
特別支援学校と農業の連携強化策について説明する鈴木知事(右)

45都道府県が参加している農福連携全国都道府県ネットワーク会長の鈴木英敬・三重県知事は5月11日、文科省を訪問し、戸谷一夫事務次官と面会した。鈴木知事は、農業と福祉が連携して人材育成を図っていくための政策案を取りまとめ、農水、厚労、文科の各省に提言した。特に文科省に対しては、特別支援学校における農業の職業教育の機会充実や、特別支援学校生の農業への就業促進を求めた。

特別支援学校と農業の連携では、北海道や千葉県で、農業科を設置している学校があるのをはじめ、農家での就労体験や栽培実習の実施事例も多くある。その一方で、特別支援学校生の就職先で農林漁業は2%にとどまっている。

提言では、特別支援学校で農業に関する職業教育を充実させ、農作業やマルシェでの販売実習に対して支援するよう求めた。また、教員や保護者の農業に対する理解促進を図る必要もあるとし、障害者が農業で活躍している事例の発信や農業現場での保護者説明会といった地域の取り組みを支援する必要もあるとした。

鈴木知事は「農業はきついというイメージがあるかもしれないが、それは事実と異なる。特別支援学校生の受け皿にも十分なり得る。授業で農業に触れる機会があるのに、出口が直結していないのはもったいない」と強調した。

戸谷事務次官は「特別支援学校高等部の新学習指導要領でも、職業教育の充実がうたわれている。昨年、農水省とも連携し、特別支援学校の生徒が福祉農園に通う場合の交通費などへの助成活用を促した。特別支援に限らず、農業や地域との連携は重要だ」と話した。