少子化に対応した学校教育 26自治体の取り組みを報告

東京都練馬区「年齢三区分別の人口推移」
東京都練馬区「年齢三区分別の人口推移」

文科省は5月11日、2017年度「少子化・人口減少社会に対応した活力ある学校教育推進事業」の報告書を公開した。同事業を受託した26自治体の取り組みを紹介している。

同事業は、少子化に対応した小・中学校教育の高度化を加速させるため、▽学校統合による魅力ある学校づくりのモデル▽小規模校のメリットを最大化し、デメリットを最小化させるモデル――を創出する調査研究。委託先は原則、公立小・中学校を設置する市町村教育委員会で、15年度に開始し、毎年新規募集も行っている。3カ年計画で行われ、15年度から同事業に取り組んでいる自治体は、今回が最終報告となる。

「学校統合による魅力ある学校づくりのモデル」として受託した自治体には、13年以降に統合した(または近年中に予定)学校での調査研究が求められた。主な研究内容は、▽統合を契機とした学校運営システムの抜本的改革▽学校統合により長時間通学の児童が発生する場合の課題解消――など。「小規模校のメリットを最大化し、デメリットを最小化させるモデル」での主な研究内容は、▽学校間ネットワークの構築▽社会教育と密接に連携した学校教育活動▽児童生徒数の増加や児童生徒集団の多様性確保――など。

東京都練馬区教委は、今回が最終報告となった12自治体の一つ。同区の人口は直近10カ年でも増加し続けているが、年代別に見ると増加の主体は20~29歳。就職などで同区に転入し、転勤や結婚などで区外に転出することが多いと見られ、0~14歳の年少人口は11年以降、減少傾向にある。

こうした状況を踏まえ、同区教委は「魅力ある学校づくり推進協議会」を立ち上げ、地元3大学と連携しながら小中一貫教育校の特色ある教育プログラム検討に着手。「英語によるコミュニケーション活動の重視」として、3、4年生で英語の音声に触れながら行うコミュニケーション活動を取り入れたほか、「個別補充学習(フォロー学習)の充実」などを行い、学校評価アンケートでも成果が見られたとしている。今後は、国際バカロレアの教育理念を取り入れることを視野に入れ、国際中等教育学校との交流を通じた研究や、学校統合を伴う新たな小中一貫教育校設置に向けた検討を行うという。

報告書は、同省のウェブサイトで見られる。