教員の変形労働時間制導入を提言 自民の教育再生本部

自民党教育再生実行本部(本部長=馳浩元文科大臣)は5月15日、学校における働き方改革や高等教育の改革、無償化に関する合同部会を開催した。教員の長時間勤務の是正策として、年単位での変形労働時間制の導入検討や主幹教諭の全校配置を盛り込んだ。高等教育の無償化では学費を国が立て替え、卒業後に所得に応じて一定割合を納付させる「卒業後拠出金方式」を提案した。

会合では、次世代の学校指導体制実現部会、恒久的な教育財源確保に関する特命チーム、高等教育改革部会がこれまでの議論を踏まえて中間報告した。近日中に開催する教育再生実行本部で提言として取りまとめ、今月中に安倍晋三首相に提出する。

次世代の学校指導体制実現部会の中間まとめでは、勤務時間管理の徹底やICTの活用による負担軽減、教職員定数の改善によって長時間勤務の解消を図るとした。学期中は勤務時間が長くなる分、長期休業期間中は勤務時間を短くし、年間で労働時間を調整する変形労働時間制の導入検討を盛り込んだ。さらに管理職をサポートする主幹教諭の全校配置を進め、学校の組織体制の整備を促すことを取り入れた。

高等教育の無償化をめぐり、恒久的な教育財源確保に関する特命チームの中間取りまとめ(案)で示された卒業後拠出金方式は、学生が高等教育機関への入学時にマイナンバーを登録し、授業料や入学金に相当する金額を国が立て替える仕組み。学生は卒業後、支払い能力に応じて所得の一定割合を納付する。

同方式の導入により、入学や進級の際の負担軽減につながる。将来の所得に応じた額を納付するため、卒業後、社会人になった際の負担感も軽減される。政府の財政負担も少なく、現在、無償化の対象となっていない中間所得層を含む広い世帯で恩恵を受けられるとしている。

高等教育改革部会の提言案では、18歳人口の減少や私立大学の定員割れを踏まえ、国公私立大に求められる役割を提示。国立大は大学院を強化する一方で学部再編、規模縮小を求めた。一方、私立大の撤退は、適切な対応策を講じる必要があるとした。