情報の大学入試科目追加を検討 首相が林文科相に指示

17日に開かれた未来投資会議
17日に開かれた未来投資会議

安倍晋三首相は5月17日、教科の「情報」について大学入試科目の追加を検討するよう林芳正文科相に指示した。同日開かれた政府の未来投資会議(第16回)で、IT企業のフューチャー代表取締役会長兼社長の金丸恭文議員が、大学入試科目における情報の必修化を提言したのを受けての指示。

安倍首相は「Society5.0の実現においては、人材育成は何より重要。情報教育を抜本的に強化し、国語や数学、英語と同じように情報を基礎的な科目として位置付ける」と強調し、林文科相に具体的な改革案の検討を指示した。

金丸氏は未来投資会議で、義務教育段階での日本の子供の理数リテラシーは、国際的にトップクラスであるにもかかわらず、高校の文理選択後、文系の生徒は大学入試で理数科目を受験しない状況を問題視した。世界と競争できるAI人材の育成に向け、▽大学入試における情報の入試科目必修化▽小学校から高校までのコンピュータサイエンスの抜本的強化▽大学の一般教養におけるコンピュータサイエンスの必修化――を提言した。

新学習指導要領では、小学校からプログラミング教育が必修化される。高校では、新教科として理数探究が開設されるのをはじめ、情報科では従来の「社会と情報」「情報の科学」の選択必履修から、必履修科目の「情報Ⅰ」、選択科目の「情報Ⅱ」の科目構成に再編。プログラミングやデータサイエンスを重視する。文科省では、Society5.0を担う専門人材育成の観点から、CBT方式による実施も視野に「情報Ⅰ」を大学入学共通テストの科目として各大学の判断で活用できるよう検討する。

現在のセンター試験では、「情報関係基礎」が入試科目に入っているが、受検者数は他科目と比べて圧倒的に少ない。大学入学共通テストの試行テストでも、現段階で情報は科目として入っておらず、どの程度の数の大学が情報を入試科目に加えるかについては不透明だ。