「いじめで骨折」1カ月報告せず 全校集会で校長謝罪

広島県福山市立の中学校で4月、2年生の男子生徒がいじめが原因で、両手首骨折の重傷を負っていたことが分かった。当初、同校は「いじめではない」としていたが、保護者の訴えで再調査した結果、いじめと認め、5月15日に市教委へ報告。同21日、臨時全校集会を開き、校長は経緯を説明し、謝罪した。市教委はいじめ重大事態に当たるとして、経緯の調査や学校への指導を進めるとともに、第三者委員会設置を検討する方針。

同校によると4月16日、男子生徒は校内で同級生に追いかけられ、背中を押されて壁にぶつかり、けがをした。学校側は同日、被害、加害の両生徒から聞き取りし、「いじめではない」と判断した。福山市では生徒が校内で重傷を負った場合、市教委へ速やかに報告することになっているが、学校側は報告を怠っていた。

5月15日、被害生徒の保護者から「(被害生徒は)小学校の頃から、加害生徒に嫌な思いをさせられていた」との相談を受けて再調査し、以前から加害生徒に嫌がらせを受けていたことを確認。同日中に市教委へいじめを報告したという。

校長は市教委への報告が遅れたことについて、「失念していた」とし、「私の至らないところ。申し訳ありません」と謝罪。学校の対応について、市教委は「報告が遅れたことを残念に思う」と話している。

同校は21日朝の集会後、全校生徒を対象にアンケートを実施。同日夜に開催した説明会では、校長が経緯を説明して謝罪した。「報告を失念した」という校長に対し、出席した保護者からは「忘れるわけがない。こんな重大な事案なのに。今後子供に同じようなことが起こった時に、どんな対応されるのか不安が残る」といった指摘があった。

今後、同校はいじめを目撃した生徒らから聞き取りを行うとしている。市教委は経緯の調査や学校への指導を進めるとともに、第三者委員会設置を検討する。