高等教育無償化でHECS導入 第十次提言を首相に提出

第十次提言の申し入れを受ける安倍首相(首相官邸HPより)
第十次提言の申し入れを受ける安倍首相(首相官邸HPより)

自民党の教育再生実行本部(本部長・馳浩元文科大臣)は5月22日、教員の変形労働時間制の適用、主幹教諭の全校配置や、高等教育無償化策の一つとして、卒業後拠出金制度(HECS)の導入などを盛り込んだ「第十次提言」を、安倍晋三首相に提出した。

教員の働き方に関しては、学期中に勤務時間が長くなる傾向にある教員の勤務状況を踏まえ、夏休みなどの長期休業期間の勤務時間を短くし、1年間全体を通じて、労働時間を調整する変形労働時間制の導入を提言。

主幹教諭の全校配置による副校長・教頭の業務支援や、若手教員の職能成長を促す体制づくりも盛り込んだ。

卒業後拠出金方式は、オーストラリアで導入されているHECSを基に制度設計したもの。授業料を国が立て替えることで、学生が在学中に授業料を支払わなくて済み、卒業後に収入に応じて所得の一定割合を納付する仕組みで、利用は希望選択制とし、これまでのように保護者が在学中に授業料を支払うこともできる。

卒業後の納付率は課税所得の9%とし、年収200万円であれば月額約4700円、年収400万円であれば同約1万3500円の負担となる見込み。納付を完了するまでには、国公立大学の場合で約12年、私立大学の場合で約20年を想定する。

林芳正文科相は同日の定例記者会見で、卒業後拠出金制度について「まだ最終的なバージョンではないと聞いているが、この議論を注視していきたい」と話した。