特別支援「診断待ち」解消 岐阜市教委が独自診断書

岐阜市教委が作成した診断書
岐阜市教委が作成した診断書

岐阜市教委はこのほど、市内の小・中学生が特別支援を必要とするか判断するために使う診断書の独自様式を、医師と協力して作成した。市教委によると、中核市では初の取り組み。ASD(自閉症スペクトラム障害)やADHD(注意欠陥・多動性障害)など、診断名と症状がチェック式となっている。

5月中旬から、市内の小児科や精神科医に使用を促す文書を順次送付している。

特別な支援を必要とする児童生徒に、早急かつ適切に対応するのが狙い。同市では特別支援教育を受けるにあたり、医師による診断が必要な場合がある。しかし現在、市内では発達障害を診断する病院が偏っており、診断まで半年待ちの事例もあるという。

一方、市教委によると、特別支援教育を受ける児童生徒は増加傾向にあり、昨年度の「自閉症・情緒障害特別支援学級」在籍者は213人(前年度174人)、「LD・AHD等通級指導教室」は506人(同458人)となっている。

市教委は「経過観察なども含めると発達障害の診断は時間がかかるため、消極的な病院もないわけではない。この診断書で病院の負担を減らして積極的に対応してもらい、診断待ちを解消して、潜在する支援が必要な児童に適切な環境を提供したい」と話す。

チェック式を導入することで、市教委や教員にもメリットがある。「診断名や特徴がはっきりと分かるので、どんな対応をすればよいのかなど、具体的な判断材料になる」という。

診断書にはASDやADHD、DCD(発達性協調運動障害)など主な5つの病名を予め記してあり、「不注意」「言葉の発達の遅れ」など、それぞれの特徴をチェックリスト化している。